ウーバーイーツの稼ぎも確定申告をしないといけないのか?
目次
ウーバーイーツの配達員は、
会社に雇用されているわけではないので、自分で確定申告をしなければいけません。
確定申告が必要にも関わらず申告しないでいると、
「無申告加算税」「延滞税」「重加算税」などが課せられ、未納の税金に加えて、最大で「未納の税金の70%+延滞税」を支払うことになります。
ただし、ウーバーイーツの配達で得た売上は、全員が必ず確定申告をしなければならないわけではありません。
そこで今回は、
- ウーバーイーツでの稼ぎを確定申告しなくても良い人はこんな人
- ウーバーイーツで経費にできるもの
- 確定申告をしないとどうなるのか
等についてご紹介します。
ウーバーイーツ以外にも、収入源や状況別に「確定申告が必要かどうか」「確定申告をしない(無申告)とどうなる」か、以下の記事にまとめていますので、あわせてご覧ください。
1.ウーバーイーツでの収入を確定申告する必要がない2つのケース
確定申告をしなければいけないかどうかの条件は、
- ウーバーイーツは副業か本業か
- ウーバーイーツで得た「所得額」がいくらか
によって決まります。
どのような条件であれば確定申告対象者から除外されるのかをご紹介します。
①ウーバーイーツは副業で「所得」が20万円以下である
ウーバーイーツでの配達を「副業」で行い、その年の「所得」が20万円以下の場合、確定申告は不要です。
副業とは、メインの仕事以外の時間で収入を得る活動を指します。
副業で得た所得が20万円を超える場合は確定申告が必要です。
なお、「所得」とは、ウーバーイーツで稼いだ「売上」から、その仕事を行うためにかかった「経費」を差し引いて残った最終的な「儲け」のことです。
②ウーバーイーツは本業で「所得」が48万円以下である
ウーバーイーツでの配達を「本業」で行い、その年の「所得」が48万円以下の場合、確定申告は不要です。
所得税の計算は、ウーバーイーツで稼いだ「所得」から、「基礎控除」や「生命保険」といった「所得控除」を引いた差額に税金が課せられることになります。
そもそもの所得よりも各種控除額のほうが大きい場合は、納めるべき税金がないということになるため、確定申告は不要です。
2.ウーバーイーツで稼いだ収入の所得区分
前の項で「所得」について触れたので、もう少し詳しくご説明します。
「所得」の区分は、全部で10種類。
収入の内容によって区分が異なり、税率も変わってきます。
ウーバーイーツで稼いだ「所得」は、
主に「雑所得」か「事業所得」として申告します。
どちらに該当するかにより受けられるメリットも異なるので、それぞれの内容について理解しておくと良いでしょう。
10種類の所得区分については、国税庁のWebサイトで紹介していますので、興味のある方は以下ページからご確認ください。
1.雑所得
「雑所得」とは、
雑所得以外の9種類の所得区分*1のいずれにも当てはまらない場合に適用される所得です。
*1利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得のこと
要するに、ウーバーイーツの仕事を本業としておらず、副業として働いている場合「雑所得」の区分となります。
もしも最終所得額が20万円以下であった場合は、確定申告は必要ありません。
ちなみに、正社員としてメインの仕事があったとしても、「ウーバーイーツでの仕事も毎日している」「収入額が大きい」場合、「雑所得」ではなく「事業所得」とみなされることもあります。
なお、雑所得は「青色申告」できません。
この点が、次に説明する「事業所得」と大きく異なる点のひとつです。
2.事業所得
「事業所得」とは、
その仕事をメインとして行い、生業をたてている場合に適用される所得です。
もしもウーバーイーツの仕事をメインの仕事としているのであれば、「事業所得」として確定申告を行います。
もしも最終所得額が48万円以下であった場合は、確定申告は必要ありません。
「事業所得」が「雑所得」と大きく違う点は、確定申告を「青色申告」で行うことができるという点です。
「青色申告」は「最大65万円の特別控除が受けられる」など、メリットがとても多い申告方法なので、「白色申告」に比べ、大きな節税に繋がります。
ただし、「青色申告」を行う場合は、事前に税務署への届け出などが必要となります。
「青色申告」と「白色申告」の違いについては、下記ページで詳しく解説しているので興味がある方はぜひあわせてお読みください。
3.ウーバーイーツで経費にできるもの一例
「所得」とは、
「売上」から「経費」や「控除」を差し引いたものです。
<所得税の対象となる部分 図>

つまり、「経費」が大きければ、「所得」が少なくなるので、払う税金も少なくなります。
ウーバーイーツの仕事で「経費」と認められるものには、以下のようなものがあります。
ウーバーイーツで経費にできるもの 一例
- 配達に使用する自転車・電動自転車・原付バイクの購入
- 配達に使用するレンタル自転車・原付バイクのレンタル料
- 配達に使用する自転車・電動自転車・原付バイクに必要な各種装備(雨除けカバー・ヘルメットなど)
- 配達に使用する自転車・電動自転車・原付バイクの修理費
- 配達に使用する原付バイクのガソリン代
- 配達に使用するスマホとスマホ用関連アクセサリ(スマホ用バッテリー・スマホホルダーなど)
- 配達に使用するスマホの通信費
- 配達に使用する保温バッグ(配達員バックの保証金は対象外)
など
経費は、あくまで「ウーバーイーツの仕事をする上で、直接的に必要なものにかかった費用」だけです。
また、経費として計上する場合、それらを購入したことが証明できるよう領収書やレシートは必ず保管しておいてください。
ちなみに、自転車やスマホをウーバーイーツ配達専用で使うわけではない場合、「家事按分」で一部を経費計上できます。
例えば、月のスマホの使用時間が100時間として、ウーバーイーツの仕事で使用するのが40時間、プライベートで使用するのが60時間なら、通信費の40%を経費に計上できます。
ただし、白色申告では業務利用率が50%超でないと経費にできません。
一方、青色申告は、かかった経費の事業相当額を合理的に区分できれば、すべて経費にできます。
4.ウーバーイーツでの稼ぎを確定申告しないとどうなるか
確定申告を行わなければいけない所得があるにも関わらず確定申告を行わなかった場合、以下3つのペナルティが適用されるケースが多いです。
罰金の種類 | 税率 | 説明 |
---|---|---|
①無申告 加算税 |
5%〜30% | 確定申告が必要にもかかわらず、期限が過ぎても無申告だった場合に課される |
②重加算税 | 35%〜40% | 確定申告が必要にもかかわらず、期限を過ぎても無申告で、特にその内容が悪質であると判断された場合に課される |
③延滞税 | 2.4%〜14.6% | 支払う税金があるにもかかわらず、定められた期限までに納めなかった場合に課される |
以降、それぞれ解説します。
①無申告加算税
確定申告が必要にもかかわらず申告しないまま放置していた場合、「無申告加算税」が課せられます。
無申告加算税は、納付すべき税額に対し、
「50万円までは15%」、「50万円を超える部分は20%」の割合を乗じて計算した金額です。
ただし、確定申告の期限が過ぎた後でも、自主的に確定申告をした場合は、無申告加算税が軽減され、「5%の割合を乗じて計算した金額」になる場合があります。
②重加算税
確定申告が必要にもかかわらず申告しないまま放置しており、特にその内容が悪質であると判断された場合、「重加算税」が課せられます。
重加算税の税率は、
「追加本税の35~40%」です。
具体的には、二重帳簿や帳簿書類の改ざんといった内容があてはまります。
重加算税対象となるペナルティの内容は、国税通則法68条に定められていますので、下記ページで確認しましょう。
参考:国税庁「法人税の重加算税の取扱いについて(事務運営指針)」
③延滞税
支払うべき税金があるにもかかわらず、定められた期限までにおさめなかった場合、法定納期限の翌日から納付する日までの日数に応じ、延滞税が課せられます。
納税額は、滞納額と期間によって変わります。
国税庁のWebサイトで、シミュレーションができるので、気になる方は以下で確認してみてください。
確定申告をしていない場合のペナルティについて、以下の記事でより詳しく解説しています。
5.確定申告をしなくて良い対象でも住民税の申告は必要
ウーバーイーツでの仕事しかしていないものの、最終所得が確定申告をしなくても良い金額であった場合は、
別途、住民税の申告だけを行いましょう。
住民税は、自分が住んでいる都道府県および市区町村に対して納める税金のことで、これらをまとめて「住民税」と呼んでいます。
住民税の金額は、所得額に応じて課税される「所得割」と、所得金額に関係なく負担する「均等割」で構成されています。
確定申告をしていれば、その申告書で前年所得がわかるため、あらためて住民税の申告をする必要はありませんが、確定申告をしていない場合、前年所得がいくらであったかがわからないため、別途住民税を確定させるための申告が必要になるということです。
住民税の申告方法は、1月1日時点に住んでいた市区町村役場のWebサイトで案内されているはずなので、そちらを確認してください。
6.確定申告をしなくてもバレないのでは?
確定申告をしないと、
ほぼ100%バレます。
個人レベルの確定申告など、しなくてもバレないだろうと思い、確定申告をしない人がいますが、ほぼ100%バレます。
税務署は、個人や法人などその規模や内容に関係なく、ランダムに税務調査をおこなっています。
実際に少額の売上であったとしても、税務調査が入ったケースもあります。
また、ウーバーイーツを経営しているUber Japan株式会社に税務調査が入れば、いつ誰にいくら支払っているかが一目でわかるため、芋づる式に税務調査が入る可能性もあるでしょう。
7. 大事なのは、ちゃんと「申告」すること
確定申告は期限を過ぎてからでも申告できるので、もしも漏れている確定申告があれば今からでも申告手続きを進めてみてはいかがでしょう。
何をどこから整理したらよいかわからないといった場合は、税理士に相談することで間違いなく正確な確定申告ができます。
税理士法人サム・ライズでは、確定申告をおこなっていないという方のために、申告業務の代行を行っていますので遠慮なくお問い合わせください。
遠方の方はオンラインでの相談も可能なのでご連絡ください。
【Uber Eats専門】 確定申告サービス
サム・ライズでは、“Uber Eatsの配達員の皆さんのため”の確定申告サービスを行っております。
ここ最近、税理士法人サム・ライズでは、Uber Eatsの配達員の皆さんからの多数のご相談を頂戴するようになってきました。
そこで、Uber Eatsの配達員の皆さん専門の確定申告サービスを新たにご用意させていただきました。
確定申告は、税金を支払ったり還付されたりと、お金に関係する重要な手続きです。
しかし、ご自身で確定申告を行う場合には、
「税法をよく知らなかったために損をした」「間違えた申告をしてしまい税務署から問合せが来た」というケースがあります。
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税理士法人サム・ライズ
代表税理士。
大原簿記学校法人税税法課専任講師を得て平成5年12月税理士試験合格、平成8年1月林税理士事務所を開業、平成16年12月税理士法人サム・ライズを設立。
税理士法人サム・ライズは、税理士顧問・創業支援・相続税・資金調達・無申告・税務調査立ち合い・クラウド会計・社会福祉法人など数多くのサービスで中小企業の皆様をサポートいたします。
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