個人事業主から法人成りをするに向けて知っておきたいこと「パート1」

こんにちは!川越の税理士法人サム・ライズの石田です!

弊社では年の確定申告が終わりを迎えてきた所で、これからは月決算法人様の決算シーズンに突入する所です。

毎年、個人事業主の方々の確定申告を2~3ヶ月で何十件も一気に計算するため、個人事業主の今後の展開をじっくりお伝えする時間があまり取れないです。

今回はブログを通じて、個人事業主と法人の違い、法人成りについて実務話をお伝えします。

法人成りとは?

個人事業主で事業を営んでいる方は世の中にたくさんいらっしゃることと思いますが、少し売上が伸びてきたり、利益があり所得税が高いと感じている方は「法人にしたらどうなるのだろう?」と思われるかと思います。

この「法人成り」をすると、何がどう変わることなのでしょうか。
今回はまず、個人事業主と法人の違いにスポットを当ててご紹介します。

法人とは「別人格」である

個人事業主は、そのご本人のことであり、ご本人へ直接事業の収入があり、ご本人の資産から支出を行い、毎年1回申告作業と税金の支払いなどを全て行うため、ご本人が全ての主体となります。

一方、法人は、代表者=法人ではないです。
「法人」は「法律上の人」とも言われており、代表者と法人は別人です。

例を申しますと、対象となる税金が異なります。
法人の代表者の対象となる税金は「所得税」であり、法人の対象となる税金は「法人税」です。

法人の代表者はご自身の所得の確定申告又は年末調整を行い、毎年所得税を納めており、法人は定款で定めた事業年度に従い、所得を計算し毎年法人税を納めています。

個人事業主の方が法人を設立したら、「所得税」と「法人税」の両方を納めることになるため、それぞれの計算と申告及び納税が毎年必要になっていきます。

手続きの違い

個人事業主は、今から事業を始めたいと思ったら費用の負担なく始められます。

手続きといっても、管轄の税務署と都道府県税事務所、市町村役場へ開業届や青色申告承認申請書等を提出することです。

届出書類は、屋号が決まれば屋号も記載し、他は氏名や生年月日、住所といった基本情報なため、どなたでも比較的簡単に作成できます。

従業員を雇われる場合は雇用保険の手続き等も必要になるため漏れないよう気をつけましょう。

法人は、設立したいと思ってもすぐにできるものではないです。

前回までの私のブログでは設立手続き準備、実際の設立手続き、設立手続き後に行う事を5回に分けてご紹介してきました。
(関連記事会社設立手続き 設立手続き実践の流れをわかりやすく解説します!設立後編パート2)

ご自身と別人格の法人を新しく作るわけなので、法人名から決算月、所在地、事業目的、資本金などの基本情報を全て決めていきます。

さらに設立登記費用や司法書士への支払を考えると株式会社で約30万位必要です。

個人事業主の場合は、事業年度は1月1日から12月31日と定められており、資本金も特に必要ないため、ご自身の基本情報があればそれだけで済んでしまうのです。
手続き関連の費用も特に発生しないです。

このようにスタートの手続きだけを比べてみても明らかな差です。

税金計算の違い

上記①で少し触れたように、法人は「法人税」個人事業主は「所得税」の計算を行い、申告と納税を行います。

「法人税」は、簡単に申しますと利益に対して、ある一定の税率を掛けて計算します。

税率は改正が多いため都度確認は必要になりますが、現在の中小企業(基本的に資本金1億円以下)の場合、税務上の利益(「課税所得」と言います)が800万円以下であれば15%、800万円超は23.2%の2段階に分けて計算します。
 (国税庁参照https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5759.htm)

「所得税」は、課税所得に5%から始まる累進課税率に従い計算します。

課税所得が194.9万円以下であれば最低税率の5%の所得税となりますが、195万円から329.9万円は10%、330万円から694.9万円は20%と課税所得が増えれば増えるほど所得税が高くなっていきます。
最高税率は4,000万円以上の45%と定められています。
 (国税庁参照https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm)

個人事業主の方は、売上の伸びと所得税の増額が出てきた際は法人成りを検討されると良いと思います。

ご紹介してきたように、一定率で計算される法人税と、累進課税で計算される所得税で、どちらが負担が少ないのかを比較するためです。

1点比較する際の注意点としては、法人化した場合はご自身の役員報酬の計算も行い、役員報酬の所得税も加味する必要があります。

よく個人事業主の方より、「売上又は利益が◯◯円を超えたら法人化したら良いですか?」と言ったお話がありますが、ハッキリと基準はありません。

個人事業主の方の業種や売上状況、今後の利益等を考えると何通りもの考え方が出てくるためです。

そのため、その個人事業主の方専用の、法人化のシミュレーションを行い、役員報酬とその所得税までも考えた上で検討していく方が確実です。

個人事業主で既に1年間の売上や経費、利益等の材料はあるため、ご自身でシミュレーションできますし、税理士に相談しながら法人化のタイミングを考えるのも非常にお勧めです。

法人の均等割納税

税金計算をする上で法人のみ関係する「均等割」の納税というものがあります。

個人事業主で赤字になってしまった場合、利益が出ていないため(課税所得0円)、所得税は0円となりますが、法人は赤字でも必ず納めなければならない税金があります。

それが「均等割」という税金です。

均等割は、年に一度の決算申告の際に必ず発生するもので、基本的には7万円〜になります。

(資本金や支店数により変動)こちらは国税(税務署)管轄ではなく、都税事務所や県税事務所、市町村役場の管轄で申告するものです。
(東京都主税局参照https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/kintou_zeiritu.pdf)

東京都は、都税事務所のみで東京都内の市区町村役場全てを一括管理しているため7万円〜の均等割とわかりやすいのですが、埼玉県を例にしますと、県税事務所で均等割2万円〜・市区町村役場で5万円〜で計算されます。

合計すると7万円〜になるため同額にはなりますが東京都以外は、2ヶ所に均等割を納めることになります。

今回のまとめ

今回は「法人とは」という所から、手続き内容と費用、課税される税金の違い、法人は赤字であっても納める税金があることをご紹介してきました。

個人事業主の延長で法人成りされる方も多いと思いますので、これだけの差があることに始めは驚かれるかと思います。

法人を作る時は、法人はご自身とは違う単位ということを認識していただき、法人でのお金の回し方や役員報酬と利益のバランスを考え、一度シミュレーションされることが一番だと考えます。

次回以降ご紹介しますが、法人は社会保険への加入も必須となりますのでそちらの法人と個人負担も加味しなければならないです。

成り行きで法人化してしまうことは避けていただき、損益計算書とキャッシュフローの事業計画を作ることをお勧めしています。

こちらは融資を受ける際でも必須です。

引き続き、法人化すると何が変わってくるかをご紹介いたします。

川越の税理士法人サム・ライズでは、そういったサポートも日頃行っておりますのでお気軽にお問い合わせください。

関連ページ:税理士法人サム・ライズの創業支援について

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