強い会社はここが違う!経営者が把握すべき3つの数字

こんにちは、税理士法人サム・ライズの林亜由美です。

梅の開花がちらほらと聞こえ始めてきた今日この頃。
日本ならではの美しい雪景色とも、またしばらくの間お別れでしょうか。

なんだか名残惜しいような気もしますが、もうすぐ、心地よい鳥の歌声に色とりどりの野花の季節がやってきます。

暖かい春が待ち遠しいですね。

さて今回のブログでは、
「強い会社にしたい!」
「天災や人災にも負けない会社でありたい!」
と思っている経営者の方へ向けて、

ある「3つの数字」をお伝えしたいと思います。

それは、会社をより強くするために経営者が把握すべき3つの数字です。

これから株式会社にしようと思っている個人事業主の方、あるいは自分のお取引先の財務諸表を見て判断する機会がある方は、この数字を知るには良いタイミングかもしれません。

きっとお役に立てることと思います。

いったいどんな数字なのか、ぜひ最後までご一読ください!

はじめに

「強い会社にしたい!」
「天災や人災にも負けない会社でありたい!」

経営者なら誰しも思うこと。

実際に、震災に遭っても、コロナ禍でも、倒れずに頑張っている会社はたくさんあります。

強い会社はいったい何が違うのでしょうか?

今回のブログは、たった「3つの数字」を把握するだけで、そんな「強い会社」の違いがわかる内容になっています。

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強い会社の特徴とは?

会社は、赤字でも倒産しません。
けれど、お金が無くなると倒産します。

実際に、上場を目指してビジネスを展開し続けていくベンチャー企業は、最初は赤字がずっと続いていたり、赤字のまま上場するというケースもあります。

これはどういうことかというと、売上としては赤字でも、枯渇しないぐらいの資金調達をしているからなのです。
つまり、強い会社というのは、資金調達ができる会社ということです。

会社が行う資金調達の方法は、三つしかありません。

それは、
1.出資
2.借入
3.利益 

です。

ここで着目していただきたいのが、これらのうち自分でコントロールできるものはどれか?
ということです。

自分でコントロールできる資金調達手段は、ただ1つしかありません。

そう、それは「利益」です。

では、一つずつ見ていきましょう。

まず「出資」。

「あなたの会社に出資します!」という人は、たくさんいますか?
ほとんどの会社は滅多にいないですよね。
とすると、出資で資金調達するとしたら、経営者自身が個人資産から入れるというのが現実です。
これにはもちろん、限界がありますよね。

次に「借入」。

こちらも銀行にどんなに貸してほしいと頼んでも、会社の業績や融資の目的によっては融資が実現しないことだってあります。
「銀行は晴れの日に傘を貸して、雨の日に取り上げる」って半沢直樹でも言ってましたね(笑)。

けれど「利益」はどうでしょうか。
自分さえ頑張ればいくらでも増やすことができますよね。

よって唯一、自分でコントロールできる「利益」をどんどん積んでいくことが、会社にお金を増やし、強い会社にしていくことになるのです。

前置きが長くなりましたが、では、その強い会社というのは、どこを見ればわかるのか、というのが今日のテーマです。

経営者が把握すべき2つの数字

先程「利益」を増やすことが強い会社を作るために重要だと述べましたが、利益を増やすために、みなさんに知っておいていただきたい3つの数字があります。

それはずばり、

・当座比率
・自己資本比率
・現預金/人件費

になります。

これらはいずれも、みなさんの会社の貸借対照表と損益計算書から読み取れる数字です。
ここではひとつずつ解説していきますので、自分の会社の決算書をお手元に準備して、是非いっしょに考えてみてください。

当座比率

これは、「当座資産」を「流動負債」で割ったものです。

「当座資産」とは、現金および短期間で容易に現金に換金できる資産のことで、決算書でいうと現金、預金、売掛金、受取手形の合計額だと思って下さい。
「流動負債」とは、一年以内に支払わなければいけない負債のことです。
こちらは決算書に「流動負債」と合計額が載っているのでわかると思います。

つまり「当座比率」とは、
「一年以内に支払わなければいけない負債の、何倍のお金をもっているのか」
が見える指標になります。

これは100%あれば一般的に安全と言われていますが、
私たちは、少なくとも150%
強い会社を目指すのなら是非とも300%を目指すことをお勧めします。

一般的な数字とずいぶん差がありますが、
これだけ持っていれば、少々のことが起きても大丈夫!と言える会社になります。
みなさんにはぜひ、そこを目指していただきたいのです。

自己資本比率

これは、「純資産(=自己資本)」を「総資産」で割ったものです。

会社は、利益を出していくと純資産がどんどん貯まっていきます。
なので、この自己資本比率が高ければ高いほど、「強い会社」あるいは「安定性の高い会社」などと言われます。

中小企業の場合、この率が30〜50%で普通の会社だと思って下さい。
30%未満だとまだまだ努力途中の会社。
50%を超えていたら良い会社です。

利益が出ると、税金が大変だから節税のために利益を下げたいという経営者がいます。
けれども、それを繰り返している限り、会社はいつまでたっても安定せず、ちょっと何かあるとすぐに危機的状況となる不安定な会社となってしまいます。

節税は強い会社になった後に考えましょう。
私たちは、強い会社は「自己資本比率70%」と言っています。
この自己資本比率70%という状況は、1年や2年頑張ったところで作れるものではありません。
ハードルの高い基準だからこそ、ここを目指す過程で、会社に様々な仕組みができたり、事業が拡大したり、社員が育っていきます。

税金を払えば払うほど、会社は強くなっていきます。
これは本当です。
税金を払うことが、一番会社にお金が残るのです。
このことはまた別の機会に、お話しさせていただきます。
みなさんには、より「強い会社」、そしてより「安定性の高い会社」を目指していただきたいのです。

さてここまでは、貸借対照表の一般的な見方をお話ししましたが、もうひとつ、みなさんにぜひ知っておいていただきたい指標が、次の項目になります。

現預金を人件費で割ってみる

この指標は特に名称があるものではありませんし、経営分析の教科書に載っているものでもなく、私が親しくしている税理士事務所の代表先生に教えていただいた指標です。

これはなにを表しているかというと、
人件費(役員報酬も含む)の何ヶ月分(何年分)の現金を持っている会社なのか、が見える指標になります。

この指標を見ることで、何か月間売上が止まると、社員に給料を払えなくなる会社なのか、ということが分かるのです。
とてもリアルな指標ですよね。

この指標を知ってから私も自社の数値を見ているのはもちろんですが、情報公開している会社や新規相談のお客様の決算書を見たときに、この計算式に当てはめて「大体何倍か」をみるようになりました。

やはり安定している会社は、この数値も大きくなります。

震災に遭っても、コロナ禍でも倒れない会社というのは、ここまでお伝えした3つの指標の数字が、いずれも高い会社である、ということが言えます。

また、これらの指標を見ていくときには、その期の一年だけをみるのではなく、3期分の分析をして、その推移を見てみることをお勧めします。

3期分出すと、自社が改善に向かっているのか、悪化しているのかがよくわかります。
経営には現状を把握するのが大切です。
把握すれば、どのようにすれば良いか、という発想がわき、具体的に何をすれば良いのかという行動につながります。

まずはこの3つの数字を把握して、さらに強い会社を目指していきましょう。

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実際の例を元に、3つの数字を考えてみよう

会社をより強くするために経営者が把握すべき3つの数字が何か理解したうえで、今度は実際の例を元に3つの数字を考えてみましょう。
使用するのは、貸借対照表です。

ではここで、実際に貸借対照表の例を使って、3つの指標を出してみたいと思います。
下表をご覧ください。

上記はある会社の貸借対照表の例です。
パッと見た感じでは、期首残高と当期実績の差はあまりないように見えますね。

ところが、3つの数字(当座比率、自己資本比率、現預金/人件費)を使って分析してみると、劇的に変化していることが分かるのです。

具体的にそれぞれの指標について見ていきましょう。

当座比率

当座比率は、表中の「当座資産」を「流動負債計」で割って求めます。

「当座資産」だけを見比べるとそれほど差は感じませんが、指標を出してみるとどうでしょう。

計算すると、
期首は、 11,321÷4,345=2,605
当期は、 11,061÷9,121=1,212

つまり、

期首:260% ⇒ 当期:121%

こうしてみると、こちらもかなり減っており、相当状況が変わっていることが分かります。これは、経営が悪化してきていることを表しています。

自己資本比率

自己資本比率は、表中の「純資産の部合計」を「負債・純資産合計」で割って求めます。

「純資産の部合計」と「負債・純資産合計」は、それぞれ表で赤い枠で囲った部分です。

計算すると、
期首は、 8,798÷13,143=0.669
当期は、 2,292÷11,507=0.199

つまり、
期首:66.9% ⇒ 当期:19.9%
となっており、かなり減っているということが分かります。

つまり純資産が減るということは、利益が減るということなので、
大幅に赤字が増えている、劇的に変化している、ということが分かります。
これは、経営が悪化しているという数値です。

現預金/人件費

現預金/人件費は、表中の「当座資産」を、表外の「人件費」で割って求めます。

計算すると、
期首は、 11,321÷2,500=4.52
当期は、 11,061÷2,500=4.42

つまり、
期首:4.5か月分 ⇒ 当期:4.4か月分

これだけ見ると、期首・当期ともに十分にあるように見えますが、
ここで「流動負債」(表中では黄色の枠部分です)も見るようにしてください。

すると、この「流動負債」は「当座資産」から支払っていくわけなので、当期に関して言うと、実際には現金がほとんど残らない、ということが分かります。

この指標を見る際には、
「当座資産」に対して「流動負債」をどれだけ持っているのか、をきちんと把握しておくことが重要になります。

そして、こうして3つの数字を考えてみると、こちらの会社の例では、経営が悪化していると結論付けることができるのです。

まとめ

「経営者が把握すべき3つの数字」について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

一般的に、会社の業績は「損益計算書」を用いて判断するかと思いますが、損益計算書というのは、その期一年だけの成績を表した計算書類です。
対して、今回お伝えした3つの数字は、「貸借対照表」を中心に見ていきます。

貸借対照表の数字は、その期一年だけではなく、創業から現時点までの全ての取引の積み重ねでできています。
だからこそ、貸借対照表の改善には時間がかかるのです。

例えば今年度にたくさん利益を出していたとしても、実は前年度に大幅な赤字を出していたとしたら…

その赤字を、今年度の利益で補填することになり、現金はほとんど残っていない、ということになりますよね。
なので、損益計算書でどれだけ利益が出ていても、もしかしたら貸借対照表ではカツカツかもしれないのです。

つまり、貸借対照表を見ずに損益計算書だけ見ていたら、利益は出ているのに倒産してしまうかもしれないのです。

今回お伝えした3つの数字は、
そういった最悪の事態を防ぐために、必ず役に立ちます。

また、この3つの数字を分析するだけで、
その会社の体力、あるいはどれだけ強い会社なのかが分かります。

ぜひ、みなさんにはこの「経営者が把握すべき3つの数字」だけはしっかり頭に入れて、経営していただきたいと思います!

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

川越の税理士法人サム・ライズへお気軽にご相談ください。

関連ページ:税理士法人サム・ライズの経営支援について

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