リボ払いを使った買い物のし過ぎで生活が苦しくなったり、返済ができない状況になったりする人も一部存在するため、リボ払いはやばいと言われるケースもあります。
リボ払いは高い金利で返済総額が膨らむ危険な側面もある一方で、急に大きな出費があっても対応できる点はメリットです。
この記事では「リボ払いの何がやばいの?」「リボ払いは使わないほうがいいの?」といった疑問を解決できるよう、以下の内容をまとめました。
- リボ払いがやばいと言われる理由や金額の目安
- 「リボ払いはやばい」と感じなくて済む利用方法
- リボ払いの返済ができなくなった場合の対処法
リボ払いがやばいと感じる人も多いですが、正しい知識と使い方を知れば役立つ支払方法です。
本記事を最後まで読んでリボ払いのリスクや安全な使い方を知り、上手に利用しましょう。
目次
リボ払いが「やばい」「怖い」と言われる訳と規制されない理由
リボ払いが「やばい」「怖い」と言われるのには、以下4つの理由があります。
- 利用額の増加に気づきにくい
- 高めの金利が返済額を大きくする恐れがある
- 支払いが固定されているため完済までの見通しが立てにくい
- リボ払い設定に気づかず使い続ける人も多い
リボ払いは毎月の支払いが一定のため利用残高の増加に気付きにくく、実際には決済総額が膨らんでいるケースも少なくありません。
リボ払いにかかる金利は年15.0〜18.0%と高く、返済総額が大きく膨らむ恐れもあります。
支払額が固定されているため、完済までの期間が分かりにくく、返済計画を立てるのが難しい傾向です。
毎月の支払いは利息に優先的に充てられるため、元本がなかなか減らず、完済までの期間が長引く可能性も。
知らずにリボ払い設定になっていたり、自動リボやリボ専用カードの利用で気付かずに支払いを続けてしまう人もいます。
とはいえ無理のない支払額にとどめ、支払方法の確認を行えば、リボ払いで不安になりすぎる必要はありません。
自身の利用状況をこまめに確認し、計画的に返済できるなら、リボ払いを有効活用しましょう。
利用残高の増加に気付きにくい
リボ払いは毎月の支払額が一定に設定されているため、利用残高の増加に気付きにくいです。
例えば、月々の返済額を1万円に設定したリボ払いのクレジットカードで以下の買い物をした場合、次の引き落としは1万円のみで済みます。
購入履歴 | リボ払いでの買い物金額 |
---|---|
A店 | 2万円 |
B店 | 5万円 |
C店 | 3万円 |
合計 | 10万円 |
実際には10万円使っているにもかかわらず、銀行口座からは1万円しか引き落とされないため、「今月は大きく使いすぎた」と感じにくいです。
実際には返済額が1万円で利用残高は9万円と、支払いが進んでいません。
項目 | 金額 |
---|---|
リボ払いの返済額 | 1万円 |
リボ払いの残高 | 9万円 |
合計 | 10万円 |
少額の支払いが続くと9万円分の返済が残っているのに気付きにくく、知らないうちにカードの利用残高がどんどん増えてしまうケースも。
総利用額を意識しにくくなっていても、残高は確実に増加します。
自分が何円決済を行い、利用可能枠の残りが何円あるのか定期的な確認が大切です。
クレジットカードの利用総額や利用可能枠の残りは、Web会員ページやアプリで確認できます。
少なくとも月1回は確認して、無理のない利用を心がけましょう。
リボ払いの金利は高く支払総額を増やす可能性が高い
リボ払いにかかる金利は年率15.0〜18.0%程度で、支払総額を増やす可能性が高いです。
年率18.0%で30万円利用したとして、月1万円ずつリボ払いで支払ったときの利息額の目安は以下の通りです。
項目 | 内容 |
---|---|
買い物金額 | 30万円 |
金利(年率) | 18.0% |
支払い回数 | 41回 |
利息総額の目安 | 98,200円程度 |
毎月1万円ずつ支払いをすると、支払い回数が31回と長期にわたって返済を続けなければいけません。
利息の目安も98,200円程度と高額になります。
年率15.0〜18.0%の金利は、クレジットカードの支払方法のなかでも高い水準です。
高金利がリボ払いの大きなデメリットで、支払総額を大幅に膨らませる原因になります。
毎月の返済額が一定のため、返済分は利息に優先的に充てられ、元本の減少が遅れるケースも珍しくありません。
利息だけを返済する状態が続けば、借入残高がなかなか減らず利息がかさみ続けるため、元金に利息が積み重なり、気づかないうちに返済総額が膨らみます。
元金が一定で利息を合わせて支払う方式が選べるクレジットカード会社でも、支払い回数は31回、利息総額の目安は68,900円程度です。
リボ払いの金利負担は想像以上に大きくなる場合もあるため、過度な利用は控えましょう。
支払額が一定なので完済までの期間が見えにくい
リボ払いは毎月の支払額が一定に設定されているため、完済までにどの程度の期間がかかるのかが見えにくいです。
例えば月々の返済額が1万円に固定されている場合、借入残高が30万円で毎月1万円ずつ返済しても単純には30か月で完済できるわけではありません。
多くのクレジットカード会社で、リボ払いは月々の返済額は先に利息分に充てられる仕組みです。
例えば年率15.0%の金利で30万円をリボ払いで支払っていると、利息だけで3,750円かかります。
項目 | 金額 |
---|---|
利息に充てられる金額 | 3,750円 |
元本返済に充てられる金額 | 6,250円 |
毎月の返済額 | 10,000円 |
1万円の返済のうち利息に3,750円が充てられ、元本の返済に充てられるのはわずか6,250円です。
返済を進めるうちに利息が占める割合は減っていきますが、支払いを開始した当初は利息の占める割合が高く、返済がなかなか進みません。
上記の条件では完済までに約3年かかり、総支払額も元本の約1.25倍になる計算です。
追加でリボ払いを指定して買い物すると、さらに借入残高が増え、返済期間がより長くなります。
「返済しているのに借入残高が減らない」と感じる人が多い理由です。
「毎月返済しているから大丈夫!」と安心せず、リボ払いを使った場合は早めに借入額を返済しましょう。
リボ払いになっていると気づかない人もいる
実はクレジットカードの支払い方法がリボ払いになっていると気づかずに利用している人もいます。
クレジットカードをリボ払いで利用する設定方法は、大きく分けて以下の4種類あります。
設定方法 | 内容 | 注意点 |
---|---|---|
リボ払い専用カード | ・カードを使うとすべて自動的にリボ払いになる ・他の支払方法は選べない | 一括払いになっていると勘違いしやすい |
自動リボ設定 | ・事前に自動リボを設定しておくとすべての買い物がリボ払いになる ・利用金額が設定した一定金額を超えた場合に、超過分がリボ払いになる設定もある | 設定に気づかず使い続けている可能性がある |
店頭選択型リボ | 店頭やネットで支払時に都度リボ払いを指定する方法 | 利用時に自分で選ぶ必要がある |
あとからリボ変更 | 購入後に支払方法をリボ払いに変更できるサービス | リボ払いに変更しているのを忘れやすい |
リボ払い専用カードは、カードを使うとすべて自動的にリボ払いになるタイプで、他の支払方法は選択できません。
リボ払い専用カードだと知らず、「一括払いのクレジットカードを使っている」と勘違いしていると、気づかないうちに借入額や利息が膨らんでしまう危険があります。
自動リボ設定とは、事前に設定しておくとカードのすべての買い物が自動的にリボ払いになる仕組み。
自動リボ設定になっていると気づかない原因として、以下の例があります。
- カード申し込みの際に自動リボ払いにチェックが入っているのに気づかず登録した
- クレジットカードの申込時にキャンペーンで「自動リボ設定にすると5,000ポイントプレゼント」といった案内があり、そのまま申し込みと設定をしてしまった
利用金額が設定した一定金額を超えると、超えた分がリボ払いとなる自動リボ設定もあります。
自動リボ設定は利用した買い物が一括払いのつもりでも、設定金額以上なら自動的にリボ払いになるため、設定内容はしっかり確認しておきましょう。
リボ払いの支払いは一見一括払いのように見える場合もあるため、自分の支払方法を理解しないまま使い続けると、負担がどんどん増えるリスクがあります。
クレジットカードの会員サイトや公式アプリで支払方法の設定を確認し、利用明細を定期的にチェックする習慣をつけましょう。
設定の変更や解除もほとんどのカード会社でオンラインや電話で簡単に行えます。
リボ払いはデメリットしかないとの声があるのに規制されない理由
一部では「リボ払いはデメリットしかない」「リボ払いはなぜ規制されないの?」といった意見もあります。
リボ払いは多くの人にデメリットがあると言われますが、利息制限法の範囲内で行われているため違法ではありません。
(利息の制限)
第一条 金銭を目的とする消費貸借における利息の契約は、その利息が次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める利率により計算した金額を超えるときは、その超過部分について、無効とする。
一 元本の額が十万円未満の場合 年二割
二 元本の額が十万円以上百万円未満の場合 年一割八分
三 元本の額が百万円以上の場合 年一割五分
参照:利息制限法|e-Gov法令検索
利息制限法では借りた金額に応じて上限金利が定められています。
借入金額の範囲 | 上限金利(年率) |
---|---|
10万円未満 | 20.0% |
10万円以上100万円未満 | 18.0% |
100万円以上 | 15.0% |
上記の範囲内であれば、カード会社がリボ払いの金利を高く設定しても合法です。
カード会社にとってはリボ払いは大きな収益源で、多くの利用者も便利だと感じるため、規制が厳しくならない面があります。
カード会社は利用者に対してきちんと情報を提供し、正しく理解してもらう努力をしなければなりません。
初めてリボ払いを使い「月々の支払いが一定だから楽だ」と契約内容をよく理解せずに使い続け、気づかないうちに借金が膨らみ生活が苦しくなる人もいます。
リボ払いを使う際は自分で返済計画を立て、分からない点があればカード会社へ相談しましょう。
リボ払いの仕組みとメリット3つ
リボ払いは毎月の支払額を一定にできる仕組みで、家計の負担を分散しやすいのがメリットです。
リボ払いは利用額や回数に関わらず毎月の支払いが一定で、支払方式には以下の3種類があります。
- 定額方式
- 定率方式
- 残高スライド方式
定額方式では毎月固定の金額を支払い、残高が変わっても支払額は変わりません。
定率方式は利用残高に一定の割合をかけて支払額を決め、残高が減れば支払額も減少します。
残高スライド方式は残高の段階に応じて支払額が段階的に変動し、残高が増えれば支払額も増える仕組みです。
3つの支払方式によって急な出費があっても月々の負担を一定に抑えやすく、家計の管理も楽になります。
多くのカードでは繰上返済や一括返済が可能で、返済期間や利息を減らせる柔軟な対応が可能です。
家計を助けてくれたり、家計の安定を保てたりといったメリットを役立てるなら、リボ払いの特徴を把握した上で利用しましょう。
リボ払いは毎月の支払額を一定にする仕組み
リボ払いは利用額や回数に関係なく、毎月一定額を支払う仕組みです。
リボ払いには、以下の3種類の支払方式があります。
支払方式 | 支払方法の特徴 |
---|---|
定額方式 | ・毎月決まった一定の金額を支払う ・残高が増減しても支払額は変わらない |
定率方式 | ・利用残高に一定の割合をかけて支払額を決定する ・残高が減ると支払額も減る |
残高スライド方式 | ・利用残高の金額に応じて支払額が段階的に変動する ・残高が増えると支払額も増え、減ると支払額も減る |
定額方式は毎月決まった金額を支払う方法で、残高が増減しても支払額は変わりません。
例えば月1万円の支払いに設定すると、残高が30万円でも10万円でも月々の返済額は1万円のままです。
一部のクレジットカード会社では元金の金額を1万円に設定できるケースもあります。
元金に合わせた利息を支払う方法で、返済が進むにつれ返済額が徐々に減少する仕組みです。
家計の管理がしやすいため、「あまり余裕がないので毎月決まった金額だけ支払いたい」「極端に支出を増やしたくない」といった人は定額方式を利用しましょう。
定率方式は、利用残高に一定の割合をかけて支払額を決める方法です。
一定の割合を利用残高の5.0%とした場合の支払額は以下の通り。
利用残高 | 支払率 | 支払額 |
---|---|---|
20万円 | 5.0% | 10,000円 |
15万円 | 5.0% | 7,500円 |
利用残高が20万円で支払率が5.0%なら、支払いは1万円です。
残高が15万円に減ると、支払額は7,500円に減ります。
残高に合わせて支払額が増減するため、返済が進むにつれて負担が軽くなるのがメリットです。
「早めに支払いを終えたいけれど一括払いは難しい」といった人は、定率方式のクレジットカードを活用しましょう。
残高スライド方式は、利用残高の額に応じて支払額を段階的に変える方法です。
利用残高の範囲 | 月の返済額 |
---|---|
10万円未満 | 1万円 |
10万円以上20万円未満 | 2万円 |
20万円以上 | 3万円 |
例えば残高が10万円未満なら月1万円、10万円以上20万円未満なら2万円、20万円以上なら3万円を支払います。
利用残高に応じて支払額が増減するため、返済計画の調整がしやすいです。
利用額が高いときでも支払いが長引く心配は少ないため、積極的に返済したい人向け。
支払方式に違いはあっても、リボ払いは支払額を一定にできるため、急な出費があっても負担を分散しやすく、家計の管理を楽にしてくれます。
支払いを上手にコントロールして無理なくクレジットカードの支払いをしたい人は、リボ払いを活かしましょう。
リボ払いと分割払いはどちらがいいか違いを解説
リボ払いと分割払いの違いは、以下の通りです。
項目 | リボ払い | 分割払い |
---|---|---|
支払額 | 毎月ほぼ一定 | 支払回数によって変動 |
返済期間 | 利用残高がなくなるまで不明瞭 | 回数と期間が明確 |
返済計画 | 立てにくい | 立てやすい |
金利 | 分割払いより高めに設定される場合が多い | 手数料が無料の回数もあり安い場合もある |
具体例 | 10万円の支払いを毎月1万円ずつ返済 | 10万円を5回で毎月2万円ずつ返済 |
向いている人 | 毎月の負担を一定にしたい | 計画的に返済したい |
リボ払いは毎月決まった支払額のため家計の負担は分散されやすい反面、返済期間が長くなりがちで、利息も積み重なりやすいといったデメリットがあります。
特に支払金額を最低限に設定していると、元金の減少が遅くなり、返済が長期化するリスクも。
分割払いは返済期間がはっきりしているため計画を立てやすく、支払総額の把握も簡単です。
支払回数が決まっているので「あと何回で完済できる」といった目安がつきやすく、精神的にも安心感があります。
分割払いは返済期間が短くなる傾向があり、利息の負担もリボ払いより軽くなるケースが多いです。
例えば10万円の家電が必要になり、リボ払いと分割払いで購入した場合を比べると以下の通り。
支払方法 | 利率 | 月々の支払額 | 総返済回数 | 総支払額 (元本+利息) | 利息の目安 |
---|---|---|---|---|---|
リボ払い | 18.0% | 10,000円 | 約12か月 | 110,000円 | 10,000円 |
分割払い | 15.0% | 20,000円 | 5回 | 103,750円 | 3,750円 |
リボ払いは月1万円ずつ返済すると完済まで約12か月かかり、利息は分割払いの約3倍です。
一方、5回の分割払いで支払うと毎月2万円で済み、完済も5か月後なので計画が立てやすいです。
「計画的に返済したい」「利息をより少なく済ませたい」といった人には分割払いが向いています。
「お金はないけれどどうしても今すぐ購入しなければならない」「今の家計の状況では毎月の支払額が変わらないほうが安心」といった人は、リボ払いが便利です。
どちらを選ぶ場合でも、カード会社によって以下の項目が異なるため、利用前に内容をよく確認しましょう。
- 支払条件
- 金利
- 手数料
リボ払いと分割払いのどちらがいいかは家計の状況や希望によって異なるため、自分の収入や生活に合った無理のない支払方法を選択しましょう。
工夫すれば便利に使えるリボ払いのメリット3つ
使い方には注意が必要なリボ払いですが、メリットも多くあります。
- 毎月の支払額が一定なので、家計管理がしやすい
- 急な出費に対応可能
- 繰り上げ返済や一括返済ができる
リボ払いの大きなメリットは、毎月の支払額を一定にできる点です。
例えば7月に一括払いで大きな買い物をすると、8月に高額な請求が来たとき「生活費が残らない」「光熱費の支払いができそうにない」といった状況になる可能性があります。
複数の商品を別々の回数で分割払いにすると、毎月の支払額が変動しやすく、支払合計が見えにくくなって管理が難しくなるケースも。
3つの商品をそれぞれ異なる分割回数で購入した場合の、月ごとの支払額の例は以下になります。
支払月(分割回数) | 商品A(3回) | 商品B(5回) | 商品C(2回) | 合計 |
---|---|---|---|---|
8月 | 15,000円 | 8,000円 | 12,000円 | 35,000円 |
9月 | 15,000円 | 8,000円 | 12,000円 | 35,000円 |
10月 | 15,000円 | 8,000円 | 0円 | 23,000円 |
11月 | 0円 | 8,000円 | 0円 | 8,000円 |
12月 | 0円 | 8,000円 | 0円 | 8,000円 |
8月は3万5千円、12月は8千円と毎月の支払額が一定でないため家計の収支予測が難しくなり、生活費の調整も難しいです。
一方リボ払いは支払額が一定なので、急な出費の負担を分散でき、家計の計画が立てやすくなります。
急にスマートフォンが故障し8万円の購入費が必要になっても、リボ払いの支払いを月々8,000円に設定すれば負担を大きく増やさずに新しい機種を用意可能です。
さらにリボ払いは返済途中で臨時収入があれば、繰上返済や一括返済もできます。
項目 | 概要 |
---|---|
繰上返済 | 返済途中でまとまった金額を追加で支払い、残高を減らす方法 |
一括返済 | リボ払いの残高を全額まとめて一度に返済し、完済する方法 |
例えばボーナスを使って繰上返済すれば、返済期間を短くし総支払利息を減らせます。
利用残高を全額支払えるなら、一括返済すれば以降の利息を節約可能です。
無理のないペースでコツコツ返済すると、リボ払いは家計の安定を支える心強い味方になります。
仕組みや利用残高を把握して、上手に活用しましょう。
リボ払いがやばいとされる金額の目安とシュミレーション
リボ払いのやばい金額は、以下の4点が目安になります。
- リボ払いが利用可能な上限額を使い切っている
- 借りているリボ払いの総額が年収の3割を超えている
- 毎月の手取り収入の約20%以上をリボ払いの最低返済額に充てている
- リボ払いの残高を5年以内に返し終える見込みが立っていない
リボ払いの利用上限に達していたり借入残高が年収の3分の1を超えていたりすると、日常生活にも支障をきたす可能性が高いです。
リボ払いの利用上限額を超えて決済すると、超過分は翌月に一括請求されます。
借入残高が年収3分の1を超えると、金融機関からの新たな借り入れが難しくなるだけでなく、返済自体も厳しくなりがちです。
さらに毎月の最低返済額が手取りの20%を超えると生活費に影響し、返済が遅れるリスクが上がります。
例えば手取り20万円の人の返済負担額は4万円を超えないのが望ましいです。
返済期間が5年を超えると、支払う利息が元の借入額の半分以上に達するケースも。
リボ払いの残高を5年以内に完済できなければ利息が膨らみ、元金の減りが遅くなるため返済期間が長引きます。
「リボ払いの支払いの目途が立たない」「残高が減らずにもう返せそうにない」といった問題を起こさないためにも、金額の目安を知って無理のない返済計画を立てましょう。
リボ払いの利用上限金額に達している
リボ払いの利用可能枠をいっぱいに使い切って利用上限額に達してしまうと、返済が大変になります。
利用上限金額を超えて支払うと、翌月に超過分は一括で請求されるため、大きな金額を一度に支払わなければならず家計を大きく圧迫する可能性も。
例えばリボ払いに設定された限度額が50万円ですでに全額を利用していると、以降はリボ払いが使えません。
さらに10万円の買い物をすると、追加の買い物分はリボ払いではなく一括払いとして翌月に請求されます。
毎月1万円程度の返済に慣れている人にとって、突然10万円の高額請求が届くと、家計に大きな負担がかかり「クレジットカードの支払いができない」といった状況になる恐れも。
支払いが遅れると、カード会社から督促状や電話連絡が届きます。
カード会社からの連絡を放置すると、カードが強制解約されて新たな利用ができません。
さらに支払いが滞り続けると、未払い分が一括請求され、裁判所から督促状が届くケースも。
最終的に給与や預貯金といった財産が差し押さえられる可能性もあるため、支払いが難しくなったらすぐにカード会社へ連絡して支払い計画の見直しや相談が重要です。
日々の生活費を圧迫しないためにも、リボ払いの利用上限額を把握しなければなりません。
リボ払いの利用限度額に近づいているなら、余裕のあるうちに繰上返済を検討したり、使い過ぎを控えたりして調整しましょう。
リボ払いの借入残高が年収の3分の1を上回っている
リボ払いの借入残高が年収の3分の1を超えると、返済の負担は非常に大きくなり、支払いが難しくなる可能性も高まります。
各年収の3分の1を計算した借入上限の目安は、以下の通りです。
年収 | 借入上限の目安 |
---|---|
100万円 | 33万円 |
200万円 | 67万円 |
300万円 | 100万円 |
400万円 | 133万円 |
500万円 | 167万円 |
600万円 | 200万円 |
700万円 | 233万円 |
800万円 | 267万円 |
例えば年収300万円の人の場合、借入上限の目安は100万円です。
100万円を超えてしまうと生活費が圧迫され、借入残高が増え続ける悪循環に陥る恐れがあります。
年収の3分の1が目安となるのは、返済が難しくなるラインとして貸金業法で採用しているためです。
貸金業法では、借入総額が年収の3分の1を超える人には貸し出しを制限する総量規制を設けています。
過度な借入れから消費者の皆さまを守るために、年収などを基準に、その3分の1を超える貸付けが原則禁止されています(総量規制)。
出典:貸金業法について│日本貸金業協会
総量規制は過度な借り入れを避け、返済不能になるのを防ぐための法律です。
過去の融資事例から導き出した割合が年収の3分の1で、延滞を防ぐ1つのラインと考えられています。
融資ではないため、クレジットカードのリボ払いは総量規制の対象にはなりません。
とはいえ年収の3分の1を超えると支払いが難しくなるのは、借り入れでもリボ払いでも同じです。
年収の3分の1近い利用残高がある人は、年収の3分の1を下回るまで極力リボ払いの利用を控えましょう。
複数のクレジットカードでリボ払いしている人は、合計額を年収の3分の1以内に抑えなければなりません。
年収300万円の人を例に挙げると、以下の借り入れパターンがあります。
項目 | クレジットカード会社と金額 | リボ払いの合計額 | 総量規制以内かどうか |
---|---|---|---|
パターン1 | A社:50万円 B社:80万円 | 130万円 | × |
パターン2 | A社:40万円 B社:40万円 | 80万円 | 〇 |
パターン3 | A社:30万円 B社:40万円 C社:50万円 | 120万円 | × |
パターン2は、年収300万円の借入上限である100万円以内のため、追加で20万円程度利用できる余裕があります。
一方、パターン1とパターン3は合計借入額が100万円を超えているため、今以上にリボ払い残高を増やすと支払いが難しい状況です。
無理なく支払いができるよう、リボ払の残高は年収の3分の1以下に抑えましょう。
毎月の手取り額の20%をリボ払いの最低返済額が超えている
毎月の手取り収入の20%を超えるリボ払いの最低返済額があると、返済が遅れるリスクは高くなります。
収入に対して返済額が大きすぎると、毎日の生活費が足りなくなり貯金もできません。
繰上返済や一括返済の費用を貯められず、リボ払いの残高を減らせない可能性が高いです。
返済額が生活費を圧迫し無理が生じると、さらなる借り入れに頼らざるを得ない状況になりかねません。
以下の表は、毎月の手取り収入別の20%の金額を計算しました。
手取り収入(月) | 20%の返済負担額 |
---|---|
15万円 | 3万円 |
20万円 | 4万円 |
25万円 | 5万円 |
30万円 | 6万円 |
40万円 | 8万円 |
50万円 | 10万円 |
例えば手取り20万円の人がリボ払いの最低返済額として4万円を支払っている場合、残りの16万円で毎月の生活費をやりくりしなければなりません。
家賃や食費、光熱費といった基本的な出費がかさむなかで、4万円の返済負担は大きく、貯蓄をする余裕はほとんどなくなります。
急なケガや病気で医療費がかかると、返済と生活費のバランスが崩れ、別途借り入れが必要になる可能性も。
リボ払いの最低返済額を手取りの20%以内に抑えると、精神的な負担が軽減されるだけでなく、返済の継続もしやすくなります。
残高を5年以内に完済できそうにない
リボ払いの残高を5年以内に完済できそうにない場合は、利息がどんどん膨らみ支払総額も大幅に増えてしまいます。
リボ払いは利息から先に支払われるため、最低限の支払いだけを続けると元金がなかなか減りません。
5年以上返済が続くと、支払う利息が借りた金額の半分以上になる場合もあります。
以下は、100万円を金利15%のリボ払いで毎月2万円ずつ返済する場合のシミュレーションです。
支払回数 | 毎月の返済金額 | 元金に充てられる返済額 | 利息に充てられる返済額 | 返済後の借入残高 | 支払総額 |
---|---|---|---|---|---|
1回目 | 20,000円 | 7,500円 | 12,500円 | 992,500円 | 20,000円 |
2回目 | 20,000円 | 7,594円 | 12,406円 | 984,906円 | 40,000円 |
3回目 | 20,000円 | 7,689円 | 12,311円 | 977,217円 | 60,000円 |
4回目 | 20,000円 | 7,785円 | 12,215円 | 969,432円 | 80,000円 |
… | … | … | … | … | … |
78回目 | 20,000円 | 19,521円 | 479円 | 18,817円 | 1,560,000円 |
79回目 | 19,052円 | 18,817円 | 235円 | 0円 | 1,579,052円 |
1回目の支払いでは2万円のうち元金に7,500円、利息に12,500円が充てられ、返済後の残高は99万2,500円です。
翌月以降も同様に毎月2万円ずつ支払い続けますが、元金部分は徐々に減る一方で利息の割合が高いため、返済残高はゆっくりとしか減りません。
4回目の支払いが終わった時点で、返済残高は96万9,432円です。
利息が支払いの多くを占めるため返済が長期化しやすく、最終的には79回目の支払いで残りの18,817円と利息分の235円を支払って完済です。
100万円のリボ払いを返済するために全部で約158万円を支払い、借り入れた元金の約1.5倍の金額を支払わなければなりません。
毎月2万円ずつ返済すると79回、つまり7年弱かかっています。
返済が長期化すると「借金がいつまでも終わらない」といった精神的負担や不安を強く感じやすいです。
5年以上の完済見込みがないと、利息だけを払い続けることになり、いつまで経っても借金が減らない状態に陥ります。
リボ払いを安全に利用する方法とリボ払いが向いていない人の特徴
リボ払いを安全に利用するには、かかる手数料を正しく把握しましょう。
実質年率や支払手数料率を理解し、1か月あたりの手数料を具体的に知ると、返済計画が立てやすくなります。
毎月の利用明細をチェックし、借入残高や利息の増減の確認も不可欠です。
不明点があればカード会社に問い合わせ、返済が負担にならないよう調整しましょう。
リボ払いの負担を減らすため、ボーナスなどの臨時収入が入ったときは繰上返済や一括返済を積極的に行うと効率的。
普段の生活でも無駄遣いを控えて返済資金を確保する工夫が必要です。
リボ払いは以下の人には向いていません。
- 返済計画を立てずに使い続ける人
- 自分の借入状況を把握できない人
- 無計画に使い過ぎてしまう人
リボ払いを安全に利用するためのポイントを押さえて賢く利用しましょう。
リボ払いでかかる手数料をチェックする
リボ払いを利用するときは、リボ払いを利用するにあたって必要な手数料をチェックしましょう。
リボ払いに関する手数料は、主に以下の2つがあります。
用語 | 説明 |
---|---|
実質年率 | 借入金額に対して、利息だけでなく手数料や諸費用も含めた実際の年間負担率 |
支払手数料率 | リボ払いで利用残高に対して課される利息率 |
実質年率とは借入金額に対して利息だけでなく、手数料や諸費用も含めた全体の借り入れコストを表しています。
支払手数料率はリボ払いで利用残高に対して課される利息率です。
実質年率は借り入れにかかる総コストを示し、支払手数料率は毎月発生する手数料の計算に用いられます。
例えば利用残高が50万円で実質年率が15.0%なら、1か月の手数料は以下の通りです。
項目 | 内容 |
---|---|
利用残高 | 500,000円 |
実質年率 | 15% |
計算式 | 500,000円 × 15% ÷ 365日 × 30日 |
1か月の支払手数料 | 6,164円 |
1か月の手数料金額を把握していないと、毎月支払いしていても利息分でほとんど消えてしまい、元金はなかなか減らない場合も。
以下の点を考慮して計画的に返済しなければ、手数料が積み重なり、結果的に返済額が膨らんでしまいます。
- いくら返済できるのか
- 設定している返済額で完済までにどのくらいの期間が必要か
実質年率や支払手数料率は、以下の手数料や年率の欄に記載されています。
- リボ払いを設定するときの契約書面
- カード会社の公式サイト
- 利用明細書
自分で見つけられないときは、カード会社のサポートセンターに問い合わせて確認もできます。
手数料に関する情報は契約前に必ずチェックし、どのくらいの利息や手数料がかかるか理解したうえでの利用が大切です。
手数料の負担を軽視しやすい人はリボ払いは向いていません。
初めてリボ払いを使う人は返済シミュレーションを行い、具体的な手数料額を確認してから利用しましょう。
頻繁にカード利用履歴を確認する
リボ払いを安全に利用するためには、頻繁にカード利用履歴を確認し、返済状況の把握や必要に応じて計画の立て直しを行いましょう。
例えば毎月の給料日に明細をチェックして、「今どれだけ使っているのか?」「いくら返済しているのか?」を確認します。
借入残高や利息が増えていると感じたら、返済が無理なく続けられているか計画を見直す必要があります。
明細の内容が分からなければ、すぐにカード会社に問い合わせると安心です。
明細を放置すると、知らない間に利用残高が膨らみ、返済期間が長引くリスクが高まります。
忙しくて管理が苦手な人は、スマホのリマインダー機能を使い、確認の習慣をつけるのがおすすめです。
以下に当てはまる人はリボ払いには不向きです。
- 利用残高や返済状況をきちんと把握できない
- 返済計画を立てずに使い続けてしまう
- お金を使った感覚がなくつい使い過ぎてしまう
リボ払いは便利な支払方法ですが、計画を立てずに使うと返済が難しくなる可能性が高いです。
限度額の範囲内なら何円決済しても月々の支払額が増えないため、お金を使った感覚がなくなり、使いすぎるケースもあります。
自己管理が苦手で借金が増えるリスクを理解しにくい人は、自分のためにも他の支払方法を検討しましょう。
より早くリボ払いを返済できるように工夫する
リボ払いを利用したときは、より早く返済できるように工夫しましょう。
例えばボーナスやお祝い金といった臨時収入が入ったときは、繰上返済や一括返済に充てると返済が早く終わりやすいです。
繰上返済や一括返済をすると元金を早く減らせるため、利息の負担も軽くなります。
毎月の返済額も、無理のない範囲で少しずつ増やすと効果的です。
普段月1万円の返済をしている人は、家計の収支を見直し、無理のない範囲で1万5千円や2万円に増やしてみると、完済までの期間を短縮できます。
日常生活のなかではコンビニやカフェでの無駄な出費を見直し、節約した分を返済に回すと生活への影響を抑えて節約可能です。
飲み会を控えたり、大きな買い物を決める前に本当に必要か考えたりする習慣をつけると、返済資金に余裕が生まれます。
返済への意識や工夫がない人は、利息ばかりがかさみ利用残高がどんどん増えてしまいます。
リボ払いを甘く見ず、計画的かつ積極的に返済に取り組みましょう。
返済期間を短くするための一歩として、まずは自分の収支の見直しから始めてみるのがおすすめです。
リボ払いの返済ができなくなったときの対処法3つ
リボ払いの返済ができなくなったときの対処法は主に3つあります。
- リボ払いの借り入れを低金利のカードローンに一本化する
- 返済が厳しくなったら家族に話して助けを求める
- 法律の専門家に相談し、債務整理といった手続きを検討する
リボ払いの返済が難しくなったときは、負担軽減のために借り入れをカードローンにまとめる方法があります。
カードローンはリボ払いより金利が低いケースが多く、結果的に利息負担を減らしやすいです。
返済ができない状況を一人で抱え込まず、家族への相談も重要。
精神的な負担を和らげ、金銭的な援助や返済計画の相談ができるため、問題の早期共有が解決への近道になる可能性があります。
どうしても返済のめどが立たないときは弁護士や司法書士といった専門家に相談し、債務整理を検討する方法も。
以下の法的措置は返済負担の軽減や返済期間の延長に役立ち、生活再建のために重要な選択肢になります。
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
「もう返済できない」「返済の目途がたたない」といった状況に直面したら、上記の対処法を活用し早めに行動しましょう。
リボ払いの借り入れをカードローンにまとめる
リボ払いの支払いが苦しくなったときは、リボ払いの借り入れをカードローンにまとめる方法があります。
金利が低いカードローンに借り換えると、利息の負担を減らせる可能性があります。
例えば50万円の借り入れを実質年率15,0%のリボ払いから年率10.0%のカードローンに借り換えたときの支払利息の違いは、以下の通りです。
項目 | リボ払い | カードローン |
---|---|---|
借入額 | 500,000円 | 500,000円 |
金利 | 実質年率15.0% | 年率10.0% |
返済期間 | 5年(60か月) | 5年(60か月) |
月利息計算式 | 500,000円 × 15.0% ÷ 12 | 500,000円 × 10.0% ÷ 12 |
月の利息金額 | 6,250円程度 | 4,170円程度 |
返済期間中の総利息負担額 | 375,000円 | 250,000円程度 |
※利息額は返済による残高の減少を考慮せず試算
借入額50万円を返済期間5年で比較すると、年率15.0%のリボ払いでは月利息が6,250円です。
年率10.0%のカードローンに借り換えると、月利息約4,170円程度に下がります。
返済期間中の総利息負担額を計算すると、リボ払いでは37万5,000円、カードローンでは25万円程度になり、カードローンに借り換えると利息総額が12万5千円程度節約可能です。
12万円あれば、貯蓄や家族旅行の費用といった生活の質を向上させるさまざまな使い道が期待できます。
カードローンへの借り換えは新たなローン契約を結び、借りたお金で現在のリボ払いを一括返済する流れです。
複数あった支払いを一本化できるメリットも。
ただし借り換えによって借り入れ総額が増えないよう、確認は必要です。
今合計で支払っている金額よりも月額返済額が下がるカードローンを選ぶと、返済期間が長期化し返済総額も増える可能性があります。
月額返済額が下がるときは、追加返済で今支払っている金額以上の返済を続けると利息負担の軽減に繋がりやすいです。
借り換えによって支払総額や返済期間がかえって増えてしまうケースもあるため、返済計画をしっかり立ててから実行しましょう。
リボ払いの返済について家族に相談する
リボ払いの返済が苦しくなったときは、できるだけ早く家族に相談しましょう。
一人で悩みを抱えると返済が遅れるだけでなく、自分を責めてしまい強い不安やストレスに苦しむケースも。
結果的に眠れなくなったり、食欲が落ちたり気分が沈むといった心身の健康にも影響が出てしまいます。
心身の不調が続くと判断力や集中力が低下し、返済計画の見直しや適切な対応が遅れてしまい、問題がさらに大きくなりやすいです。
毎月の返済が生活費を圧迫し、食費や光熱費の支払いが苦しくなってきたときは、家族に相談すると金銭的な援助を受けられる場合も。
例えば生活費の一部を援助してもらえたり、返済計画の相談に付き添ってもらったりといったサポートの期待もできます。
専門家への相談をためらっている人でも、家族と一緒なら初めの一歩を踏み出しやすいです。
相談するのは恥ずかしいと感じるかもしれませんが、問題を先延ばしにせず早めに共有すると、家族との協力体制が生まれやすく、解決に向けた道が開けます。
返済の遅れが発生する前に声をかけ、家族の支えを得ると精神的な負担が軽減され、新たな選択肢を見つけるチャンスにもつなげやすいです。
困ったときは遠慮せず相談し、早めの行動を心がけましょう。
専門家に相談し法的整理を検討する
返済が困難なときは、弁護士や司法書士といった専門家に相談し、債務整理を検討するのも1つの方法です。
債務整理は返済額の軽減や返済期間の延長を目指す手続きで、リボ払いの利息カットや未払い分の調整が可能になる場合もあります。
債務整理には主に3種類あり、それぞれ特徴やメリットとデメリットは以下の通りです。
債務整理の種類 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
任意整理 | 債権者と交渉して返済計画の見直しや利息の減免を目指す | ・裁判所を通さず手続きができる ・財産を手放す必要がない | ・信用情報に記録が残る ・大幅減額は難しい |
個人再生 | 裁判所の許可を得て返済額を大幅に減額し、3~5年で返済する | ・支払額を大幅に減らす ・住宅ローン返済継続可 | ・官報に掲載される ・手続きが複雑 |
自己破産 | 裁判所で支払いを免除してもらい、返済義務をなくす | 借金がゼロになる | ・財産は処分される ・信用情報に記録が残る |
任意整理は、借り入れの相手である債権者と直接話し合い、返済の計画を見直したり利息の減額や免除をお願いしたりする方法。
裁判所を通さずに手続きができるため比較的簡単です。
自宅や車といった大切なものを手放さずに済みますが、ローンやクレジットカードの利用履歴には借り入れの整理をした記録が残ります。
任意整理は、借り入れを大きく減らすのは難しいケースが多いです。
個人再生は裁判所の許可を得て借り入れを大幅に減らし、3年から5年の期間で返済する手続き。
借り入れを大幅に減らせるだけでなく、住宅ローンが残っている場合でも返済を続けられるのが特徴です。
ただし、官報という国が発行する広報誌に名前が載ってしまうため、周りの人に知られる可能性があります。
個人再生は手続きが複雑で書類の準備や裁判所への提出を行う必要があるため、慣れていない人にとっては大変です。
仕事や家事育児で忙しい人は準備に時間がかかり、何度も役所や法律事務所に足を運ぶ必要があり対応が難しい可能性も。
自己破産は裁判所に借り入れの免除を認めてもらい、返済義務をなくす方法です。
返済額をゼロにできますが、所有している財産は処分され、信用情報に事故情報が記録されるデメリットがあります。
リボ払いの返済ができないとき、債務整理は生活を立て直すチャンスです。
返済が厳しい場合は勇気を持って専門機関に連絡し、最適な解決策を見つけましょう。
信用情報とは、クレジットカードやローンに関する以下の記録が登録されている情報です。
- 契約内容
- 返済状況
- 利用残高
リボ払いを利用している期間中は、利用状況や支払状況も信用情報に記録されます。
クレジットカードの申し込みを受けた際に情報を照会すれば、以下が金融機関に分かる仕組みです。
- リボ払いの金額がいくらか
- 毎月きちんと返済できているかどうか
信用情報は新たにクレジットカードやローンを申し込む際に、金融会社が申込者の返済能力を判断するための重要な資料になります。
リボ払いの支払いを長期間滞納すると、事故情報として信用情報に記録され、新しいローンやクレジットカードの審査に通りにくいです。
一方毎月の返済を遅れず行っていれば、信用情報に悪い記録はつかず、他のローンの審査にも影響しません。
リボ払いは便利ですが、支払いは確実に行い、信用情報を守らなくてはなりません。
債務整理が必要になる前に、リボ払いの計画的な利用を心がけましょう。