創業融資の審査に通るための5つのポイント(独立開業で失敗しない為に)

こんにちは、川越の税理士法人サム・ライズの林亜由美です。

先日「立春」を迎え、暦の上ではいよいよ春になりました。
とはいえ、まだまだコートが手放せない毎日が続いていますね。
さらにこれからは花粉シーズンにもなるため、体調管理にはより一層の注意が必要になりそうです。
みなさんにはくれぐれもご自愛いただきながら、本日も当ブログにお付き合いいただければ幸いです。

はじめに

今回は、これから独立を考えている方や創業5年以内の方へ向けて、独立や開業などをする時に必ず受けるべき『融資』について、申し込みから着金までをスムーズに進めるための5つのポイントについてお話しします。

創業融資の審査に通るための5つのポイントの中には、すぐにできることと、ある程度長期的にコツコツとやっていかなければならないことがあります。

いずれもしっかりと準備をして、有利にスタートできるようにしましょう。

【ポイント1】高い信用力

クレジットカードや、住宅ローンの審査などと同じように、創業融資の審査においても、借り手が期日どおりに返済してくれるか、という『信用力』がとても重要な判断材料になります。

審査を有利に進めるために、自分の『信用力』はできる限り高めておきたいものです。

そのためにはまず、現在の自分の『信用力』がどの程度なのか、客観的に知ることから始めてみましょう。

まずは自分の信用情報を知る

現在よく使われている融資のひとつに、「日本政策金融公庫」の融資があります。

この「日本政策金融公庫」では、融資の審査にあたって「日本信用情報機構」や「(株)シー・アイ・シー」というところから個人の信用情報を得ています。

ここで得られた信用情報などをもとに、融資の審査が行われるわけなのですが、この信用情報は、個人でも取得することができます。

郵送やスマートフォンから簡単に開示申し込みができますので、一度「日本信用情報機構」や「(株)シー・アイ・シー」のサイトを覗いてみてください。

どちらも1,000円程度の手数料で、10日程度あれば確認することができます。

普段の積み重ねで信用力を高めていく

もしも、前項で確認した自分の『信用力』が低くても、直ちに融資を受けられない、ということではありませんので安心してください。

とはいえ、『信用力』はやはり高ければ高いほど有利です。

ではこの『信用力』を高めるためには何が必要かというと、やはり公共料金や税金等が期日までにしっかり支払われているか、という普段の積み重ねが重要になっていきます。

現在の『信用力』が低かった方は特に、「これからは絶対に期日通りに支払うぞ!」という覚悟で準備を進められると良いと思います。

『信用力』をより高めるためには、せめて半年間、できるなら一年間は続けましょう!

こういった『信用力』はすぐに準備できるものではありません。

普段からコツコツと積み重ねることでしか得られないものですが、一度得られた『信用力』はなかなか崩れないものです。

これからビジネスを行っていく上での基礎になる、大変重要な部分ですので、ぜひ努力を惜しまずに頑張りましょう!

【ポイント2】十分な自己資金

私がクライアント様からご相談をお受けする中で、次のようなことをよく聞かれます。

「融資を受けるためには、自己資金はどれくらいあれば良いですか?」

あるいは、

「自己資金なしで、融資を受けることはできるでしょうか?」

はい、これらの答えは当たり前ですがこうです。

「自己資金はコツコツと貯めておくのがベスト!」

ではなぜ「コツコツ」と貯めておくべきなのか、次項でお話しますね。

用意する額が多いほど信用につながる

現在、日本政策金融公庫では、「創業資金総額の10分の1以上の自己資金を確認できる」ことなどが、融資を申し込む際の要件とされています。

ですので、少なくとも要件とされている10分の1以上の額を、自己資金として準備しておけば申し込みは可能、ということになるのですが、もしあなたが、融資をする、貸し手の立場だったとしたらどうですか?

十分な自己資金がある人と、自己資金が少ない人のどちらにお金を貸したいと思うのか、答えは明らかですよね。

こういうことから、自己資金は多ければ多いほど信用につながり、審査も有利に進められる、という結論になります。

では実際に、「これから準備するぞ!」という方へお勧めしたい、貯め方のコツがありますので、次項でご紹介しますね。

資金の準備方法も重要な信用情報

自己資金の準備方法というと本当に様々な方法があると思いますが、その中でも私がぜひお勧めしたいのが次の方法です。

「一つの通帳にコツコツと!」

そうです、みなさんお気付きの通り、一朝一夕ではできない方法になります。

ではどうしてこの方法がお勧めなのか、具体的に説明していきますね。

例えば、1,000万円の融資を受けるために、複数の通帳に残していた預金総額300万円を、申し込みの一週間前にまとめて一つの通帳に入金し、自己資金として準備していたとします。

融資の申し込みの際には、自己資金を準備している通帳の提出が必要になるため、今回のケースでも、300万円入っている通帳を提出しました。

ところが、審査をする側がこの通帳を見ると、
「この300万円は、融資を受けるために慌ててどこかから調達したもの」
というふうに見えるため、それが不信感につながり、審査に不利となる結果にもなりかねません。

ですので、こういうことにならないために、「一つの通帳にコツコツと!」が重要になっていきます。

具体的な準備期間としては、最低でも半年から1年間ぐらいは、計画的に続けられるとベストだと思います。

一朝一夕ではできない、なかなか難しいことかもしれませんが、自己資金は多ければ多いほど、そして長期的であればあるほど、計画性のある人物と評価され、社会的な信用が増します。

結果的に安定した創業が可能になるのです。

【ポイント3】経歴と経験のアピール

この項目は、今回みなさんにお伝えしている5つのポイントの中で、実は私が一番重要だと思っている項目になります。

それは、融資の書類審査の中でも大きなウェイトを占める『創業計画書』と深く関係しているからなのです。

では、『経歴と経験』と『創業計画書』がどのように関係しているのか、私が実際に支援させていただいた方を例に挙げて、次項で説明していきたいと思います。

創業計画書の後ろ盾になる

先日、私が支援させていただいた、ある寿司職人さんをご紹介します。

その方は高校卒業後、とある有名寿司店で14年間修業を積まれてきました。
その14年の間には、見習いから板前になるのはもちろん、仕入から人材育成まで様々な経験をされてきました。

その後さらに自分の仕事の幅を広げるために、別の和食店で2年間修業を積まれました。

そしてこの度、独立して新たに寿司店を開業したいということで、私どものところへご相談いただきました。

この方の場合、融資を申し込む際の『創業計画書』に、この16年間の経歴と経験を記入することになるのですが、そうすると融資の審査の際に、「これほどの実績があれば、開業しても当然成功するだろう」というふうに見ていただけるのです。

つまり、『創業計画書』の内容に実現可能性があるということを、あなたの経歴と経験が後ろ盾となって証明してくれる、ということなのです。

そのため、これらからやろうとしているビジネスと同業の実績があって、それが長ければ長いほど、融資の審査にあたっては大変有利になっていきます。

実績が少なくても信用力を高める方法

とはいえ、誰もがそんなに長い実績があるとは限りませんよね。

では経歴や経験が短い場合はやはり融資を受けられないのかというと、必ずしもそうではありません。

あなたが、「このビジネスを必ず成功させることができる」と思う理由を、しっかりとアピールできれば良いのです。

どういうことなのか、もう少し具体的にお話しますね。

例えば、これからやろうとしているビジネスと同業の経験が豊富な方を、ビジネスパートナーや取締役にする、またはそういう方と一緒になって出資するなどということで、「このビジネスを必ず成功させることができる」という信用力を高めることができます。

あるいは、これからやろうとしているビジネスとは具体的な業種が違うけれども、その形態と同じ組織体制の経営は経験があるとか、または今の仕事の横展開という形でもうひとつの会社を立ち上げるとか、そういう場合も、これまでの経歴と経験が後ろ盾になってくれます。

つまり、これらからやろうとしているビジネスと同業の実績が短くても、なぜ「このビジネスを必ず成功させることができる」のかを、いかにアピールできるか、ということが重要になります。

逆に言うと、いくら経歴や経験があっても、そのことをしっかりとアピールできなければとても勿体ないことになりますので、しっかりとアピールするようにしてください。

【ポイント4】見込み客のリストアップ

独立したら、できるだけ早い段階で収入が確保されていなければなりませんよね。

独立して、どれだけの人がすぐあなたの商品を買ってくれるのか、そのことをどれだけ現実にシミュレーションできているのか、それが「見込み客」ということになります。

ではこの「見込み客」と「融資」がどのように関係していくのかを、次項でお話していきますね。

具体的なシミュレーションで信用を得る

あなたが、融資をする、貸し手の立場だとして考えてみてください。

融資の申し込みの際に、独立した後の売上が明確に想定されていたら、それは安心できる情報だと思いませんか?

さらにその売上の根拠となる、「客単価」と「販売数=見込み客」が具体的にリストアップされていたら、より信用につながりますよね。

こういうことから私たちは、みなさんに「見込み客リスト」を作ることをお勧めしています。

まずは、独立後1か月の間に必ず来ていただける、という人だけをリストアップしてみてください。
それと同時に、そのお客様がどれだけの商品を買ってくれるのか、その客単価も想定してみてください。

さらには、その後の新規顧客をどのように増やしていくのか、その方法や仕組みも考えておくと良いでしょう。

こういった、具体的なシミュレーションができればできるほど、信用につながっていくのだと思います。

【ポイント5】印象に残る創業計画書

最後は、これまでの項目にも度々登場した『創業計画書』になります。

日本政策金融公庫のホームページからダウンロードできる『創業計画書』の様式は、誰もが簡単に作れるように非常にシンプルな内容になっています。

内容がシンプルだからこそ、これまでに申し上げてきたように、あなたの信用力をいかにアピールできるか、が重要になってくるのです。

ではどのようにすれば、シンプルな『創業計画書』で効率よくあなたの信用力をアピールすることができるのか、次項で具体的にお話していきますね。

とことん具体的に記入する

まず『創業計画書』には、資金の使い道を記入する部分があります。

よくそこに「運転資金」や「設備資金」とだけざっくりと書かれる方がいらっしゃいますが、これだと、借り手側のアピールとしては弱いのです。

例えば家賃や人件費、店舗を借りる際の保証金、それから内装工事代なども、見積もりとともにしっかりと準備をしてみてください。

また、同業他社に比べてあなたが有利な点、強みになるところ、セールスポイントなどを書くこともできます。

ここもぜひ具体的に、言葉を精査して記入してみてください。

とことん具体的に記入することで、審査する側により強い印象が残り、それがアピールにつながっていきます。

計画書以外にもアピールできる資料を準備する

前項でとことん具体的に、とは申し上げたものの、どうしても文字数が限られていますので、『創業計画書』の中に書ききれない、ということが出てきますよね。

ではそのような場合にはどう対応すればよいのか、実際に私が支援させていただいた方の例をご紹介します。

先日、個人事業主であるデザイナーさんが、法人を作る際の支援をさせていただきました。

この方の場合は、サラリーマン時代に手掛けた作品や、個人事業主のときにお客様からご依頼いただいた作品を持参して、融資申し込みの面談の際に実際に見てもらいました。

この他にも、仕事をしている時の写真を持参して見てもらう、あるいはこれまでのお客様の声を資料としてまとめたものを持参する、などあなたがこれまでに培ってきたものを、『創業計画書』以外でアピールする方法はたくさんあります。

『創業計画書』の記入はとことん具体的に、またそれ以外の資料でもアピールできるようしっかり準備しておけば、あなたのこれまでの経歴や経験、信用力などが活きていきます。

『創業計画書』でのアピールの内容や方法は、ぜひ時間をかけてしっかりと準備するようにしてください。

まとめ

ここまで、創業融資の審査に通るための5つのポイントをお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。

独立開業後、安定した土台をもって経営を行っていくためには、ここが一番の頑張りどころかもしれません。

長期的に努力が必要な部分もありますが、そこはぜひ前向きに取り組んでいただき、良い結果につなげましょう。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

川越の税理士法人サム・ライズへお気軽にご相談ください。

関連ページ:税理士法人サム・ライズの資金調達について

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