税理士に無申告解消を依頼した事例 「よくある事例」編
目次
本記事は、埼玉県川越市の税理士事務所「税理士法人サム・ライズ」が提供する「税理士に無申告解消を依頼した事例」です。
無申告解消をした「よくある事例」を3つ紹介しています。
※実際の関係者が特定できないように、複数の事実を改変・翻案してまとめた内容になります。
事例1.H様(40代、東京都)「帳簿処理を後回しにし、無申告だったが、税理士に相談して無申告を解消した」事例
H様のプロフィール
業種 | グラフィックデザイン |
---|---|
無申告期間 | 3年 |
年間売り上げ | 700万円 |
解決しようと思ったきっかけと当時の状況
フリーランス仲間が税務調査に入られ、危機感を覚えた。
また、副業案件で源泉徴収されていた分の税金も返ってこないので、無申告を解消して、経理関係をきちんと整理したい。
M様は、出版系・Web系を中心に活動するフリーランスのグラフィックデザイナーです。
個人事業として開業届は出していたものの、帳簿はエクセルに売上をざっくり入力する程度で、毎年の確定申告は「時間ができたときにやろう」と後回しにしていました。
クライアントワークが増えた2年目以降は、完全に申告のタイミングを逃し、気づけば3年が経過。
税務署からの通知はまだ来ていなかったものの、「フリーランス仲間が税務調査に入られた」という話を耳にし、「そろそろヤバいかもしれない」と強い危機感を覚えました。
青色申告も未承認で、帳簿も未整理。
しかも副業案件で源泉徴収されていた分の税金も返ってこない状態が続いていたため、「早く対応したほうが損しないのでは」と考え、税理士に相談することを決意しました。
税理士事務所の探し方・選び方
M様は、「税理士事務所に足を運ばなくても良い、オンラインで完結できる税理士」が良いと考え、インターネットで検索し、
- 無申告解消の実績が豊富
- レターパックで送るだけで確定申告をしてくれるサービスがある
上記の記載がサイトにある税理士事務所を見つけ、依頼することにしました。
F様の「トラブル・課題」の解決方法
①税理士事務所の対応内容
初回面談で、ヒアリングを行い、以下の点を整理しました。
- 売上・経費・副業の源泉徴収状況
- 保管している資料(通帳・請求書・交通費明細など)の量
- 仕訳作業は手伝ってもらいたい意向が強いこと
次に、以下の対応を行いました。
- 通帳・領収書・請求書をまとめてデータ化
- 3年分の仕訳を再現し、申告書を作成
- 副業先から源泉徴収された税額の集計と精算処理
- 源泉徴収分の還付額を加味し、納税額を圧縮
上記の対応後、税務署へ過去3年分の申告を実施。
②結果
所得税については、合計約15万円の納税で完了。
また、無申告加算税は最小限となりました。
M様は「もっと早く動いていれば源泉徴収分がすぐ返ってきたのに」と振り返りつつ、今後は税理士のサポートを継続することに決めました。
レターパックで送るだけで記帳代行・確定申告をしてくれる弊社のサービスを選択され、今でも継続してサポートさせていただいています。
事例2.E様(30代、東京都)「会社にバレないように、副業の無申告を解消した」事例
E様のプロフィール
業種 | 本業:IT企業の会社員 副業:週末の間借りカフェ運営 |
---|---|
無申告期間 | 3年 |
年間売り上げ | 250万円 |
解決しようと思ったきっかけと当時の状況
確定申告の必要性を認識したが、確定申告をすると、個人の副業が会社にバレないか心配。
E様は平日フルタイムで勤務するかたわら、土日に知人のバーを間借りし、カフェ営業を副業として行っていました。
「副業禁止」と明文化されてはいないものの、会社に黙って活動していたため、「バレたら評価に響くのでは」と常に不安を抱えていました。
売上はそこそこあるが経費もかさみ、利益はごくわずか。
「どうせ赤字だし、申告しなくてもいいのでは?」という認識で3年間申告せずに放置していたところ、インターネットで「副業の無申告でも税務署から通知がくることがある」という記事を発見しました。
「これは、もしかして自分も危ないのでは」と不安になり、申告を決意。
ただ、会社に副業が知られることを何より避けたいとの思いから、税理士に相談することにしました。
税理士事務所の探し方・選び方
E様は平日夜か週末しか時間が取れず、会社には絶対に知られたくなかったため、以下の条件の税理士事務所をインターネットで探しました。
- オンラインで完結できる(対面不要)
- 初回相談無料 or メール相談に丁寧に対応してくれる
上記に当てはまる複数の税理士事務所に、問い合わせフォームで副業内容と懸念を伝えたところ、すぐにオンラインで面談を設定してくれた税理士事務所に相談することにしました。
F様の「トラブル・課題」の解決方法
①税理士事務所の対応内容
初回の面談で、「副業の開始時期」や「売り上げの流れ」、「経費の内訳」等をヒアリング。
副業の間借りカフェ運営は赤字とまではいきませんが、3年間の利益合計も数十万円程度と大きくはなかったため、所得税の納税額もごく少額で済む見込みでした。
弊社で申告書類を作成し、確定申告を実施。
ただし、E様の最大の懸念は「会社に副業が知られること」だったため、以下のような対策をとれば、バレる可能性はほとんどなくなることをお伝えしました。
- 確定申告をする際、「住民税の徴収方法」を「自分で納付(普通徴収)」にする
会社に副業がバレる理由は、会社が支払う給与分より高額な住民税額が会社に通知されるためです。
上記の対策を行うことで、会社に副業がバレる可能性は低くなります。
②結果
E様の所得税の納付額は、副業3年分を合算しても約6万円で済み、税務署からの問い合わせもなく、スムーズに無申告を解消することができました。
また、住民税も、本業と副業で別々に処理され、本業の会社に副業のことは一切通知されなかったようです。
E様は「想像より簡単で、もっと早く相談していればよかった」と安堵されていました。
現在は、毎年の記帳と申告も税理士に任せる形で継続し、心理的なストレスも大幅に軽減されています。
事例3.F様(50代、宮城県)「税務署に分割払いを交渉し、無申告を解消した」事例
F様のプロフィール
業種 | ビルメンテナンス業 |
---|---|
無申告期間 | 4年 |
年間売り上げ | 2,500万円 |
解決しようと思ったきっかけと当時の状況
老後が心配になり、無申告を解消したいが、納税資金がほとんどない。
F様は、アパート・マンションなどの共用部の清掃や簡易補修などを請け負う「一人親方」としてビルメンテナンス業を営んでいました。
現場に出ている時間が長く、経理や申告のことは「いつかやろう」と後回しにしているうちに、気づけば4年が経過していました。
売上は安定していたものの、消費税の納税が発生することへの不安や、「どうせ税金は高いから…」という思いから、申告を放置していたのが実情です。
そんな折、税務署から突然「お尋ね」文書が届き、焦って一度税務署に相談に行ったところ、対応した職員から「すぐに全額払ってください」と言われ、返済方法の相談すらできなかったことで不信感を持ち、また申告から遠ざかってしまいました。
その後もしばらく放置していたものの、60歳を目前にし、「このままでは老後が不安」「将来的に年金や融資にも影響が出るかもしれない」という危機感から、ようやく申告の決断をされました。
税理士事務所の探し方・選び方
自力での申告は到底無理と判断したF様は、税理士事務所に相談することにしました。
ネットで「無申告対応 税理士」「税務署との交渉に強い」といったキーワードで検索し、
- 検索結果の上位にサイトが出てきた
- 地方対応・オンライン対応が可能
- 無申告対応の実績が豊富
上記が決め手となり、相談する税理士事務所を決めました。
F様の「トラブル・課題」の解決方法
①税理士事務所の対応内容
まずは収入の状況・資料の有無・滞納に対する不安感などをじっくりヒアリング。
F様は帳簿をつけていなかったものの、銀行通帳・請求書の控え・領収書類は比較的保管しており、復元可能な状況でした。
通帳や請求書をもとに、4年分の売り上げと経費を洗い出し、各年度の所得税や消費税を試算。
無申告による加算税や延滞税を含めた総納付額をシミュレーションしましたところ、納付額が大きく、F様が一括で払える額ではありませんでした。
金融機関に借入を申し込みましたが、無申告による信用の低さが要因で、金融機関での借入はできませんでした。
そこで、税務署に「分割納付の相談」を行う方針へと切り替え、税理士事務所側で以下のような支援を行いました。
- 面談前に「資金繰り表」「支払計画表」を作成し、税務署へ提出する資料を整備
- どう説明すれば誠意が伝わるか、具体的な会話の想定問答を練習
- 税務署から否定的なことを言われた場合の対処法もアドバイス
②結果
税務署との交渉に臨んだF様は、「きちんと申告したい気持ち」と「資金的に一括納付は困難なこと」をしっかり伝えることができ、最終的に「分割納付(年12回の月払い)」での納税が認められました。
結果として、無申告4年分の整理が完了し、所得税・消費税を合わせて数百万円の税額を、計画的に納付を開始。
弊社と顧問契約を結び、記帳代行や確定申告サポートもさせていただくことになりました。
F様は「もっと早く相談していればよかった」と安堵され、現在は毎月の納税計画に沿って安定した生活を送っています。
税理士法人サム・ライズ
代表税理士。
大原簿記学校法人税税法課専任講師を得て平成5年12月税理士試験合格、平成8年1月林税理士事務所を開業、平成16年12月税理士法人サム・ライズを設立。
税理士法人サム・ライズは、税理士顧問・創業支援・相続税・資金調達・無申告・税務調査立ち合い・クラウド会計・社会福祉法人など数多くのサービスで中小企業の皆様をサポートいたします。
最近の投稿
- 2025.07.31
- 税理士に無申告解消を依頼した事例 「税務調査が入った」編
- 2025.07.31
- 税理士に無申告解消を依頼した事例 「よくある事例」編
- 2025.07.31
- 税理士に無申告解消を依頼した事例 「領収書がない」編