経理業務をテレワーク化するにはどのようなことを考えていけばよいのか
目次
こんにちは!埼玉県川越市の税理士法人サム・ライズの大字結衣です!
新型コロナの影響で生活にも変化があったと思いますが、仕事をする上でもテレワーク化が推進されるなど労働環境の変化があったのではないでしょうか。
経理業務のテレワーク化は、難しいと言われることが多いですが、みなさんの会社はどうですか?
会社経営のための大切なデータを扱っている経理業務は、テレワークできるのでしょうか?
今回は、経理業務をテレワーク化するにはどのようなことを考えていけばよいのかをお話したいと思います!
経理業務のテレワーク化するには、「ペーパーレス」・「PC環境」・「会計ソフトのクラウド化」
経理業務のテレワーク化を妨げていることは何か?
なぜ経理業務がテレワーク化が難しいと言われているのか?
それはズバリ「紙!」
経費の領収書のほとんどが紙ですよね。
一般的な処理方法といえば・・・
1.ファイルを購入
↓
2.領収書(紙)をもらう
↓
3.経費精算するために指定の用紙に内容記載し提出
↓
4.承認
↓
5.精算
「経費精算するために指定の用紙に内容記載」は、エクセルなどに入力する会社も多いので、データ化されている会社もあると思います。
領収書の提出は、紙ですし、ファイルを購入したお店にデータで領収書をくださいとは言えませんよね…。
クレジットカードを使うことで、明細がデータ入手できますし、精算をする手間が省けるメリットはありますが、クレジットカード管理や使い方のルールを作るということや明細書のデータだけで、情報は十分か?
など課題があります。
最終的には、クレジットカードを使用したレシート(紙)が必要になることもあります。
領収書が紙である限りその紙を受け取らなくてはならないし、その領収書を家に持ち帰って処理をするのは、紛失や情報漏洩などリスクが高いですよね。
領収書以外にも、特に押印が必要な書類は、紙の書類となります。
経理は、紙の書類をたくさん扱っています。
この紙の領収書・書類がテレワーク化を妨げている最大の原因と言えます!
PC環境を整えるのが難しい?
経理業務は、財務データを扱うので、セキュリティの問題が一番心配かと思います。
会社から貸与するPCの準備・セキュリティ・データのバックアップ・PC使用のルール作成など大切なデータですので、データがなくならないよう、漏洩しないよう最善の対策をしなければなりません。
この環境の整備がテレワークを妨げている原因のひとつにあげられます。
会計ソフトでテレワークが難しい?
会計ソフトがテレワーク化できない理由のひとつだと聞きます。
会社のPCに会計ソフトが入っているので、会社へ行かないとデータの入力ができないということも多いようです。
現在は、多くの会社で使われているクラウド会計などを使って行うこともできますし、リモートの方法によっては現在使用している会計ソフトをそのまま使うこともできます。
テレワークの導入のために行うこととは?
まずは、紙の資料をデータ化する!
ペーパーレス化推進のため、紙の書類のスキャンやデータ入力を代行してくれる電子化サービスもありますが、まずは、従業員が資料をスキャンし、資料をデータ化することからはじめるのがいいでしょう。
個人的なおすすめは、小さな領収書もスキャンしやすいScanSnapの持ち運びが便利なシリーズです。
今まで提出していた領収書をスキャンして、データで提出すれば、業務の流れを大きく変えずにペーパーレス化ができます。
また、経費精算以外にも書類がたくさんあると思います。
業種・会社によっては、個人でスキャンをするとスキャンに時間がかかり、本来の業務に支障がでては本末転倒です。
スキャンをする従業員を決めておくのもいいと思います。
データ化した書類の保存ルールを決めましょう!
紙の書類の場合は、保存方法・場所が決まっていると思います。
書類をデータ化しても、必要なときにその書類が探せなくては意味がありません。
第一段階として、現在保存しているファイルごと、区分ごとにフォルダを作成し、書類を保存していくとよいと思います。
また、ファイルの名前をつけるルールも決めておくと、検索機能を使って書類の検索も容易になります。。
そうすることで、書類を探しやすくなりますし、保存する場所の間違えのリスクも少なくなります。
PC環境を整えましょう!
貸与するPCの準備・セキュリティ・周辺機器の準備・貸与PCを使うにあたってのルールを決めていきましょう。
ネット環境についてもポケットWi-Fiを貸与するのか、自宅のWi-Fiを使う場合には、セキュリティの確認などを行うことも必要です。
自宅のものを使った場合には、その代金はどのようにするのかなど従業員との話し合いも必要です。
どのようにしてデータを使うかですが、コストはかかりますが、クラウドPCを利用するのもよいと思います。
ChromeリモートデスクトップやTeamViewerなど現在会社で使っているPCをリモートで使用する方法もあります。
この方法ですと、いつも使用しているPCを使うことになりますので、変化に対する従業員の負担は少なくなります。
周辺機器としては、先ほど述べたようにスキャンをする機器以外にもモニターを準備すると作業効率がアップします。
モニターがあると、PC内での作業スペースが広がり、書類データを開いて見ながら、別の作業ができるように なるため、印刷をする必要がなくなります。
自宅で印刷をするとなるとその書類の扱いについてのルールも作成しなくてはいけません。
持ち運び向きのポータブルモニターが場所もとらず、おすすめです。
会計ソフトの見直しを!
現在、専用のPCでしか会計ソフトを使えないという会社は、「freee」や「マネーフォワード」などのクラウド会計の導入を検討しましょう。
クラウド会計を使用することで、決まったPCでなくても会計処理ができるようになります。
銀行やカード会社とデータを連動できるので、入力も効率的に行えるようになります。
また、帳票に関しても会計ソフトを使える人を限定して、どのPCからでも閲覧・出力することができます。
必要なときに必要な作業ができるようになるので、効率的に業務を進めることができるようになります。
それぞれ領収書をデータでアップロードできますし、プランによっては、経費精算もクラウド会計と連動してできます。
その他
経理業務をテレワーク化するに際して上記のほかにも銀行もネットバンキングがありますので、PCから支払ができますし、入出金の確認もできます。
請求書の郵送は、クライアント様の意向もあると思いますので、完全にデータでやりとりをすることは難しいと思いますが、徐々に郵送を減らしていく方向で検討されるのもよいと思います。
さいごに
新型コロナの影響で普通の生活にも変化が起こっている中、仕事の環境も大きく変化すると従業員の負担が大きくなり、効率も悪くなってしまいますので、現在の業務の流れを少しずつ変えてテレワークを推進していくと従業員もやりやすいと思います。
週に3~4日はテレワークで1~2日は出社して、というように完全にテレワークでなくてもいと思います。
また、いつ何が起こるかわからないので、徐々に出社しないでもよい環境作りも大切だと思います。
経理こそテレワークで仕事ができます!
この機会をチャンスに変えて、テレワークを検討して実践してみてください。
業務改善のチャンスです!苦しい時期ですが、少しでも明るい未来がくるようがんばりましょう!
税理士法人サム・ライズ
代表税理士。
大原簿記学校法人税税法課専任講師を得て平成5年12月税理士試験合格、平成8年1月林税理士事務所を開業、平成16年12月税理士法人サム・ライズを設立。
税理士法人サム・ライズは、税理士顧問・創業支援・相続税・資金調達・無申告・税務調査立ち合い・クラウド会計・社会福祉法人など数多くのサービスで中小企業の皆様をサポートいたします。
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