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【最新】社会福祉法人業界に強い税理士の特徴・顧問料の相場などを解説
目次
全国に約2万ある社会福祉法人ですが、そのうち約9割は福祉施設を経営する社会福祉法人です。
つまり高齢化の進展によって、社会福祉法人の税理士需要は高まるものと考えられます。
では経理会計業務を税理士に任せるとしたら、どのように税理士を選び、どれくらい顧問料が必要なのか気になるところです。
本記事では、社会福祉法人業界に強い税理士の特徴や、顧問料の相場などを詳しく解説します。
社会福祉法人業界から求められる税理士
社会福祉法人の会計基準は、一般企業のものとは大きな違いがあり、日々の業務に追われて会計まで手が回らないのことが多いのではないでしょうか。
そこで頼りになるのが税理士なのですが、社会福祉法人業界のことに詳しくなければ、依頼したところで対応に不安が残ります。
まずは、社会福祉法人が会計などを任せられる、業界に強い税理士像について考えてみましょう。
社会福祉法人の会計への知識と経験
社会福祉法人とは、社会福祉事業を行うために設立される非営利の公益法人で、法人税法上は「公益法人等」に該当します。
その社会福祉法人の会計基準は、厚生労働省令と一般に公正妥当と認められる社会福祉法人会計の慣行から成り立っています。
一般の営利企業の会計基準とかなり違っていて、対応するためには専用のソフトを導入する必要があり、その特殊な会計基準の知識も必要です。
社会福祉法人の会計を経験していなければ、かなり苦労するはずで、その苦労は依頼した社会福祉法人へも跳ね返ってきます。
社会福祉法人の経理業務他を税理士に依頼するのは楽をするためで、その目的は本来業務に専念するためです。
その点を考えると、社会福祉法人の会計知識が豊富で、業界に関する経験のある税理士を選ぶべきでしょう。
業界特有の事業への理解
先ほども触れたとおり、社会福祉法人の多くは介護・福祉施設を運営しているので、そのような事業についての理解も不可欠です。
社会福祉法人に限らず、多くの税理士は「詳しい業界」や「得意な分野」というものがあり、やはり介護・福祉業界の慣習や事業内容について得意な税理士がオススメといえます。
介護事業所の場合は、税額などを求める会計と並行して介護会計の帳票も必要になるので、不慣れな税理士に依頼すると記帳の二度手間が生じます。
また業界特有の経営課題なども、専門性が高くなければ相談に乗ってもらえなくなるので、税理士の得意分野をよく確認することが重要です。
許認可や労務管理などパッケージでサポート
税理士は「会計・税務を依頼するところ」というイメージがありますが、中には様々な分野をサポートしてくれる税理士がいます。
社会福祉法人を運営していると、頻繁に行われる法改正、規制緩和への対応も必要で、許認可や助成金等の申請業務も発生するものです。
経理のアウトソーシングだけではなく、社会福祉法人に必要な様々な課題の解決を、総合的にサポートしてくれる依頼先であれば、効率的に業務へ取り組めるでしょう。
外部監査への対応
全ての社会福祉法人には、市などによる定期的な指導監査が実施され(一般監査)、特に大きな問題が認められない社会福祉法人については3年に1度と定められています。
また運営に関して重大な問題を有する社会福祉法人には、随時実施される特別監査が行われることがあります。
監査に慣れないうちは、会計などの専門的なことを聞かれても中々答えられないものです。
そんなとき監査に立ち会ってくれる税理士であれば、それだけでもストレスが大きく軽減されるでしょう。
社会福祉法人の税理士選びでは、このような対応の確認も大事なポイントになります。
実績がものをいうこれからの税理士
社会福祉法人が運営する介護・福祉事業は、高齢化によるニーズの高まりがある一方で、収入が伸びづらく人手不足による人件費の高騰など、取り巻く環境は厳しさを増しています。
福祉医療機構が公開している社会福祉法人の決算データによれば、2020年度で全体の25.9%が赤字決算です。
このような環境下での税理士選びは、単なる経理代行だけに留まらず、経営コンサル的な関与が求められます。
いくら営利法人ではないといっても、社会福祉法人を永続させるためには利益を裏付けとした健全経営が必要不可欠です。
そのため税理士選びは重要なポイントなので、よく税理士の特徴をつかんで最適な選択をしましょう。
税理士へ依頼すると顧問料はいくら必要か
社会福祉法人は会計面が複雑になるので、経理業務をアウトソーシングしないという選択肢は現実的ではありません。
ただ、税理士に依頼するとしても心配なのは、顧問料など費用面ではないでしょうか。
ここからは、社会福祉法人が税理士へ会計業を依頼したときの顧問料について、相場金額や実例について見ていくことにします。
一般的な顧問料相場とは?
まずは企業が税理士と顧問契約をする場合に、どの程度顧問料が必要なのか一般的な相場を確認してみましょう。
日本税理士会連合会が2014年4月に、税理士会員及び税理士法人会員を対象として実施した「第6回税理士実態調査」によれば、毎月の顧問料相場は以下の結果となっています。
関与先の運営形態 | 顧問料 |
法人 | 1万円~5万円 |
個人事業主 | 1万円~3万円 |
引用:第6回税理士実態調査
実際の顧問料は、事業規模や関与する内容、顧問契約の形態によって異なりますが、法人の場合は3万円からが一つの目安となるでしょう。
顧問契約では訪問頻度によって関与の度合いが変わってきて、ある程度の規模になってくると毎月訪問してもらう「月次決算型」が一般的です。
毎月の顧問料以外にも、決算時の「決算料」や、従業員の年末調整を依頼した場合の「年末調整料」などの費用もかかります。
社会福祉法人の顧問料の実例
社会福祉法人の会計は、一般的な企業会計より煩雑で書類も多くなるので、顧問料も普通法人より高くなる傾向があります。
ただ、目安としては下表の金額が相場に近いものなので、オプション料金と合わせて確認してください。
(顧問契約)
サービス名 | 基本料金 | 支援内容 |
月額顧問料 | 30,000円~ | 月次報告・相談 |
決算料 | 300,000円~ | 決算書類の作成 |
消費税申告 | 150,000円~ | 消費税申告書の作成 |
(オプション)
サービス名 | 基本料金 | 支援内容 |
スポット相談(1時間~) | 10,000円~ | 経理に関する相談・提案 |
理事会報告サポート | 30,000円~ | 理時期報告書の作成等 |
予算書作成(1回) | 30,000円~ | 予算書の作成等 |
監査時の立会い(1日) | 100,000円 | 監査時の準備・立会い等 |
実際の顧問料は、個別相談によって決められるので、遠慮なく希望の金額を伝えてみましょう。
また、顧問税理士を決めるときは複数の選択肢を考え、顧問料だけではなく税理士の人柄や力量も考慮することが必要です。
税理士選びは、社会福祉法人の設立時以外に、「現在の顧問税理士に不満がある」などの事情でも考えられます。
顧問税理士の条件は、依頼者が満足できることが大事なので、遠慮することなく希望を叶えるべきです。
まとめ
日本の超高齢化社会出現で、社会福祉法人のやるべき仕事は増えていても、取り巻く環境は厳しさを増しています。
社会福祉法人の経営には、世の中の変化をにらんだ「将来予測」が重要になっており、そのためには数字の把握と分析は欠かせません。
社会福祉法人業界に強い税理士へ依頼することで、これらの課題の多くは解決できるので、良い税理士を見つけることが大切です。
税理士法人サム・ライズ
代表税理士。
大原簿記学校法人税税法課専任講師を得て平成5年12月税理士試験合格、平成8年1月林税理士事務所を開業、平成16年12月税理士法人サム・ライズを設立。
税理士法人サム・ライズは、税理士顧問・創業支援・相続税・資金調達・無申告・税務調査立ち合い・クラウド会計・社会福祉法人など数多くのサービスで中小企業の皆様をサポートいたします。
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